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RPAの自動化を賢く保護:多様なエラー処理テクニック【EzAvater】

はじめに:

新年あけましておめでとうございます。
Robo-SATのRPAディレクター、下村です。
今年も皆様の業務自動化を全力でサポートして参ります。

この場をお借りして、令和6年能登半島地震で被災された全ての方々に、心からのお見舞いを申し上げます。
特にこの時期にインフラが停止してしまうことの影響の大きさは、雪国出身の私にとっても痛感するところです。
一日も早い復旧と、皆様の安全と日常の回復を心よりお祈りしております。

EzAvaterにおけるエラー処理の設定:

今回の記事では、予期せぬ事態に直面した際でも、RPAのシナリオが中断されずに最適に機能し続けるためのエラー処理のテクニックをご紹介します。
自動化されたビジネスプロセスが、どのような状況下でも安定して稼働し続けるための知識を皆様に提供できればと思います。

EzAvaterでは、シナリオ別にエラー処理の設定を行うことが可能です。
エラー処理には全部で3つのパターンがあり、それぞれの特徴と使用シナリオをこの記事で詳しくご紹介します。
これらの知識を活用して、効率的で信頼性の高い自動化システムを構築しましょう。

エラー処理設定画面 3種類設定可能

1.エラーが起きても処理を実行する

このオプションは、エラーを検知しながらもシナリオの処理を継続させたい場合に適しています。
しかし、エラーを無視してしまうと、それに気づくことが難しくなる可能性があります。
これは、必ず最後まで処理を続行させたいバッチ処理などで有効です。

2.エラーが発生したら処理を停止する(デフォルト)

エラーが発生したらすぐに処理を停止するのがデフォルトの設定です。
しかし、特定のラベルを設定することで、エラーが発生しても続行させることができます。

上の画像では「エラー処理1」と「エラー処理2」というラベルが続行されるように設定されています。
これは、エラーの種類に応じて柔軟な対応をしたい場合や、ループ内で特定のエラーを無視して次のループに進みたい場合に有用です。

3.エラーが発生したら次の処理をする

エラーが発生すると、指定したラベルやシナリオにジャンプする設定です。
これは、エラー発生時に一貫した対応をとりたい場合、例えば全てのエラーに対して担当者に通知を送りたい場合などに役立ちます。

2番目のオプションとは異なり、全てのエラーに適用されるため、より一貫したエラーハンドリングが可能になります。


変数を用いたエラー処理の実装

RPAでは、エラー処理をより詳細に制御するために変数を活用することができます。
処理を行う際には、「!実行結果!」という変数にその結果が格納されます。

この変数を用いることで、シナリオの各ステップの成功か失敗かを明確に把握することが可能です。

実行が成功した場合、変数「!実行結果!」には TRUE が格納されます。
実行に失敗した場合、変数「!実行結果!」には FALSE が格納されます。
これを利用して、「条件分岐」を設定し、変数「!実行結果!」が FALSE の場合に特定のラベルにジャンプさせるなど、手動でエラー処理のロジックを構築することが可能になります。

エラーでも続行を設定した次の行に条件分岐を設定
TRUEだった場合は通常処理、FALSEの場合は指定ラベルへジャンプ


おまけ:エラー通知を音で知らせる方法

また、エラーが発生した際の通知方法として、メールだけでなく音を使うこともできます。

これは、RPA端末から即座にエラーの発生を知らせるのに役立ちます。
エラー音となる音声ファイルをあらかじめ用意し、アプリ起動で音声ファイルを再生するように設定します。

エラーが起きたときに指定したラベルにジャンプすることで、メールを確認できない場合でもRPA端末から即座に音声で通知がなされるようになります。

エラー処理でジャンプした先で、アプリ起動でビープ音を起動させます

このように、エラー処理には様々なアプローチが可能で、それぞれのシナリオや作業環境に合わせて最適な方法を選択できます。

変数を使った詳細なエラー処理の設定から、即座の音声通知まで、RPAの可能性はあなたの創意工夫によって広がります。

結論:

効果的なエラー処理戦略を取り入れることで、RPAシナリオはより信頼性が高まり、予期しない問題にも迅速に対処することができます。

適切なエラー処理の設定は、自動化プロセスの安定性と効率性を大幅に向上させるため、各シナリオに応じた最適な戦略を選択しましょう。

さいごに:

自動化の世界では、エラーは避けて通れない道です。
しかし、それらをどのように処理するかによって、RPAの成果は大きく変わります。
今日ご紹介したエラー処理の戦略を活用し、より強固で効果的なRPAシステムを構築しましょう。
もしエラー処理についての質問やご自身の経験があれば、コメントでの共有をお待ちしております。

次回も、より実践的なRPAの知識をお届けしますので、ご期待ください。

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