AIを設計業務に活用する可能性と課題についての感想
最近、AIや生成AIを設計業務に活用する話題をよく耳にしますが、今回改めてその可能性と課題について考えさせられました。特に、設計部門全体での取り組みというより、設計者個人が調査や情報収集のために生成AIを活用しているケースが多いという点には共感しました。私自身も、生成AIを使って調べ物をすることが増えており、その便利さを日々実感しています。
生成AIは、必要なキーワードを入力するだけで関連情報を抽出できるため、調査業務の効率化に非常に役立ちます。これまで時間をかけて調べていた内容が、短時間で手に入るのは本当にありがたいです。ただ、その一方で、AIの活用が図面検索などの「アウトプット」に偏っている現状には課題を感じました。図面だけでは設計の背景や意図を把握することが難しく、結局は人間の判断が必要になる場面が多いのが現実です。
また、設計業務が複雑化している中で、AIを活用するには設計ノウハウの蓄積が重要だという指摘には納得しました。特に「流用製品の選択ノウハウ」や「評価ノウハウ」の重要性は、設計者として非常に共感できる部分です。過去のデータや経験を活かしつつ、それをAIで効率的に活用できる仕組みが整えば、設計業務の効率化だけでなく、品質向上にもつながるのではないかと思います。
一方で、AIを活用するための準備には時間と労力がかかることも事実です。設計ノウハウを体系的に蓄積するには、日々の業務の中で意識的にデータを整理し、共有する文化を育てる必要があります。これが簡単なことではないからこそ、AI活用がまだ一部にとどまっているのだと感じました。
今回の内容を通じて、AIを設計業務に活用する可能性と課題を改めて考えるきっかけを得ました。AIはあくまでツールであり、それをどう使うかは私たち次第です。設計者として、AIを活用するための基盤づくりに少しずつでも貢献していきたいと思います。そして、AIを「使いこなす」ことで、より効率的で創造的な設計ができる未来を目指したいです。