【日記】つばのないフードコートで


 今日はフードコートに行きました。帽子を被らず一人で歩いて行きました。フードコートに行くと売場が混雑していたので引き返しました。引き返してファストフードでアイスコーヒーを買いました。アイスコーヒーを買うとお店の人がミルクを入れてストローを通してくれたのでうれしかったです。自分でミルクを入れたりストローを通したりする必要もなく、歩きながら早速アイスコーヒーをいただきました。フードコートにアイスコーヒーを持ち込んで、自分の好きな席を選ぶと自分の好きなpomeraを開いて日記を書きました。日記を書いて指の運動をしながら、一段落する毎にアイスコーヒーを楽しみました。
 ここで今アイスコーヒーを飲んでいます。


 さて、アイスコーヒーを一口飲むといよいよ本文を書かなければなりません。書かなければならないと考えると何か面倒でもあり、日記なんて持たずに自由気ままにアイスコーヒーを飲む人になれたらいいのにと思いました。風速4メートルの風のことが気になって帽子を被らずに来たので、いつもよりもフードコート全体の風景が余計に視野に入り込んできて、目前の日記に集中し切れない気がしました。お盆休みのフードコートには、いつもとは少し違った絵が広がっているようでした。お盆休みをラーメンを食べてすごす人、お盆休みをクレープを食べてすごす人、お盆休みを家族みんなですごす人、お盆休みをノートを広げてすごす人、お盆休みをうとうととしてすごす人、お盆休みを働きながらすごす人、お盆休みを日記をつけてすごす人……。お盆休みのフードコートには、様々な形を持ってお盆休みをフードコートですごす人々がいました。人のことは人のこととして心に一段落をつけ、日記を書かねばなりませんでした。


 書くということは、外のことを一旦忘れて自分の中に目を向けること。pomeraの中の猫の額に集中して心を向けること。いつもなら帽子が持っているつばが、それを助けてくれる。けれども、今日はつばに頼らず自分で自分をコントロールしなければなりませんでした。果たしてそんなことができるだろうか。自分の心に問いかけながら、置いてきた帽子のことを考えていました。
 一段落してアイスコーヒーを飲みました。氷がとけて少しぬるく少し薄くなっていました。少し苦いなと思いました。

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