【新小説指導】読者の居場所
まずあんた
行間が狭い!
きつきつやないか
どこに書いてるの?
ハンカチの上ですか?
米粒ですか?
駐車場か?
何も節約することあらへん
「スペースはあんねんから」
もっと優雅に空けたらええねん
難波から本町くらい空けてみ
読者はどこにいますか?
月の上ですか?
大草原ですか?
長居公園か?
ちゃうわー!
「読者は電車の中にいます」
あんたの読者は
きっつきつの通勤電車の中や
それでなくともしんどいねん
いっぱいいっぱいやねん
重たい本なんか持てません
片手でスマートフォンを持って
読んではんねん
あんたはアンドロイド?
アイフォーンか?
どっちでもええねん
必死で足踏ん張って
小説を読んでるんや
わかる?
なんでや思う?
どっか行きたいねん
「どこにも逃げ場ないからどっか行きたいねん」
ページをめくるんちゃうねん
スクロールさせるんや
そういうとこも考えなあかんねん
書くいうのは想像することです
あんたは文字をおにぎりみたいに固めて
詰め込んでるけど
「あんたの小説は弁当箱かいな」
スペースはあるやないの
節約することあらへん
空けたらええ
難波から南森町くらい
ばーっ
と
思い切って空けたらええねん
そうしたら世界は変わって見えますよ
スペースあんねんから
スペース見つけて
そこにピサトを走らせたらええねん
「言葉のピサトをみんな待ってますよ」
身動き一つもできへん
読者の心を動かしたりー
あんたそれができんねん
考えたらできんねん
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