スピンオフ・テスト
戦国の世は速度勝負。情報戦に優位に立った者が、覇者になれるのだ。
「早馬を走らせよ!」
北の城主に向けて緊急の伝令を送るのだ。
「申し上げます。早馬がおりませぬ」
「なんと!」
アマゾンのセールとかで早馬がフル稼働していた。これでは速報が届けられない。
「殿。速亀ならいるとのこと」
「なに? それは真に速いのか?」
「報告によれば、他の亀など止まって見えるとか」
「それは止まっておるのではないか」
「それは何とも……」
「亀というものは多く止まっておるであろう」
「ははー」
殿様はなかなか慎重な態度だった。
「テストをしてみよ! うさぎとな」
うさぎと亀のレースが決まった。
それはまた別のおはなしである。
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