【日記】フードコートに行こう
今日はフードコートに行こうかと思いました。月でも火星でもなくフードコートに行こうかと思いました。京都に行くには時間が足りず、宇宙に行くには旅費が足りない。そういうわけだからフードコートに行く他はない。世界は案外に狭いものだと思われました。フードコートに行くとなったら、それなりにちゃんとした格好をしなければならない。まずは足の先から靴下を通す。サッカーでもしに行くのかというような長い靴下をズルズルと通します。それならば、どんな真冬の寒さも大丈夫。幾つもの冬を経験する内に、生き物は徐々に冬を越すコツのようなものを見つけるのだ。パーカーを着て、コートを着て、靴を履いたら靴紐まで結ばなければなりません。
最後にフードコートに行ったのは、大晦日の夜のことでした。そこに行けば日記が書ける。寒い夜ほどコーヒーが美味しく感じられる。コーヒーとpomera。他に何が必要でしょうか。年が明けてまだ少ししか経っていないけれど、どうやらフードコートが恋しい。
「フードコートに行こう」
フードコートに行って日記を書こうと思いました。