BSスペシャルリアルボイス韓国 大衆食堂から韓国の本音が聞こえるを見て思ったこと

テレビはリアルタイムでやっているのは面白くないので、面白そうな番組を録画しては見ている。  

BSでやっていた再放送番組でリアルボイス韓国大衆食堂から韓国の本音が聞こえるという番組が気になったので見てみた。

僕は個人で韓国の情報サイトを韓国在住の韓国人の友人と運営しているし、大学時代は第二外国語で韓国語をとっていたり、他にも色々な理由があって韓国に対して思い入れがある。

なので今の韓国と日本の状況を良く思っていない。

番組では食堂にいる韓国の人達に「日本に対してどう思うか?」を聞いていくのだが、番組名がリアルボイスだけに、たしかにそうだなと思う本音が色々出てくるのだ。

まず改めて感じたのは韓国の人は自分の考えを持ってはっきりと意見を伝える点。そしてそれは日本で報じられているようなステレオタイプな意見ではないということ。

番組では食堂にいる韓国人に日本をどう思うか?や日本がどうするべきかといった質問をするけど、答えとしては様々。

例えば日本をどう思うか?という質問に対しては

「日本を憎みたいと思っていないが、今の日本の政治家に問題がある」

「日本のアニメや文化は好きだけど、素直に好きといえない感情がある」

などとほとんどの人がYesともNoともいいきれない複雑な感情を抱いていて、それを自覚しながら自分の考えを誠実に伝えているという印象を持った。

決して日本のワイドショーで紹介されるようなステレオタイプの半日発言では決して無い。

番組の終盤で日本と韓国がお互いに今後どうしたいかという質問に対する回答を公開していたのだけど、韓国人は40%近くが改善すべきという回答に対して、日本は同じぐらいの比率の回答がそもそも関心が無いといった内容で悲しくなった。

日本に住んでいて感じるのは韓国だけではなく、他の国への無関心が強くなっている。

じゃあどこに関心が向かっているのかというと日本への興味関心、自分が人からどう見られるのかが年々強くなっている気がする。

テレビ番組が特徴的で、海外を紹介する番組も結局海外の人達に日本をどう思うのか?といったことを聞いたり(このリアルボイス韓国版がそもそもそうだし、番組内で韓国人に日本がどうどうすべきか?というしょうもない質問をするシーンがある)海外にいる日本人を紹介したりといった、結局日本が主人公の番組が非常に多い。そしてそういった番組がゴールデンの枠で幅を利かせてるのに嫌気が指す。

韓国は日本に関心を持っているのに、日本が無関心であるという態度は普通に失礼だよなと思う。

番組では韓国内で日本製品の不買運動が起こっていることを紹介する中で、韓国の20代の若者がなぜ不買運動に参加をしてるのかの理由を話すシーンがある。

「普通にいっても伝わらないので、運動をしてる。自分たちがどう考えているのかを伝えたい」

「(日本人が不買運動に不満であれば)デモなどの行動もできるはず。そこれがコミュニケーションだ」

相手が怒っていることに対して、なんの行動もとらないことはコミュニケーションになっていないよなと思ったし、自分の過去の行動で全く同じことをやっていることを思い出して恥ずかしくなった。

数年前にBTSが秋元康プロデュースで楽曲を出すというニュースに対して、韓国のファンはビッグヒット事務所に対して抗議をした。

一方日本のファンは日本語の曲が出ることに対して喜ぶだけで、秋元康がどういった人間なのか、そこでどういった曲が生まれるのかといった作品に対する話は全く議論をせずにBTSの曲が日本語で出ることのみをすぐに受け入れたことがあった。

この態度も問題があるのだけど、抗議があり楽曲はリリースしないことになった。

そして本当の問題はこの後。

日本人は#秋元康ごめんなさい #BTSごめんなさい

という謎のハッシュタグを作り、秋元康やBTSメンバーに対して苦労が水の泡になったことを謝罪したのだ。

これとは別の問題でBTSがミュージックステーションに出演できないことがあったけど、韓国の友達は、BTSの日本語楽曲が聞きたいのなら日本のファンは抗議をすれば良いと話していたけど、日本のファンは悲しむだけなんだよね。

相手に対してのリアクションをせずコミュニケーションをとろうとしない。

自分の悪い癖を見ているようだけど、そもそも以前ならそれが自分がやってることと同じということもわからなかったと思う。

番組の最後にお互いがわかりあうためには、お互いが何を考えているのかを知らないといけないということを日韓の夫婦が話していたけど、日本の無関心な姿勢にそれは望めない気がした。

番組としては考える材料になっていたけど、企画の出発点そもそもがやはりまず日本を見て起点になっているので残念。

あー韓国行きたい。

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