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【米国株】Mobileye Global Inc. (MBLY) 2024年Q4決算説明会【簡易版】

2025年1月30日に開催された Mobileye Global Inc. の Earnings Call の日本語要約を作成しました。(通常の全訳ではなく、簡易版です。)
Seeking Alpha のリンクはこちらです。詳細内容はご自身で原文をご確認ください。

尚、本記事は、特定の銘柄や金融商品の購入や売却等を推奨するものではありません。投資に関する最終的な意思決定は、読者ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。


1. 主なハイライト

  • 業績:

    • EPS: $0.13(予想を$0.02上回る)

    • 売上: $490M(前年同期比 -23.08%、予想を$11.76M上回る)

    • 営業利益率: 21%(Q3比+5ポイント)

    • 営業キャッシュフロー: $400M(前年比横ばい)

  • ガイダンス(2025年):

    • 売上: $1.75B(前年比+6%)

    • 調整後営業利益: $217M(前年比+10%以上)

    • EyeQ出荷台数: 3,200万〜3,400万台

    • SuperVision(ADASシステム): 低水準で推移(約2万台)

  • 事業展開:

    • RAMのデータ収集・クラウド運転支援プログラムを受注(重要OEM)

    • インドOEMとREMデータ収集契約を締結

    • AI技術の効率化を強調(EyeQチップの競争力、Transformer AIの最適化)


2. 質疑応答のポイント

① ADASと自動運転の採用時期

  • 2027〜2028年にOEM各社が高度運転支援(SuperVision)の導入を計画。Teslaの動きが市場の競争圧力を高めている。

  • 既存OEMは「2027年SOP(量産開始)」を視野に調整中。

② EyeQの競争力

  • 競争環境: 既存OEMの「自社開発」の傾向は見られず、西側市場ではMobileyeの技術優位が続く。

  • 価格競争: 価格交渉はあるものの、競争力の低下要因にはなっていない。

③ 中国市場の見通し

  • 中国OEM向けEyeQの販売台数は年間200万台を超える水準に回復。

  • 不確実性: 予測が難しく、慎重な売上見積もりを採用。

④ ロボタクシー事業

  • Volkswagenとの提携で2026年後半〜2027年に商業運用開始予定。

  • Waymoの成功を受け、市場の関心が高まりつつある。

⑤ AI技術の進化

  • MobileyeのAI技術は「効率性」を重視し、競合他社(Tesla、Waymoなど)の「大規模計算力依存」と一線を画す。

  • EyeQ6は競合チップと比較し、シリコン面積が1/4でありながら優れた性能を発揮。


3. 総括(投資家目線での評価)

✅ 良い材料(ポジティブ)

  1. 業績が市場予想を上回る

    • EPS・売上ともに予想超え

    • 営業キャッシュフローが安定

  2. ADAS市場の堅調な需要

    • 2027〜2028年に向けたOEMの採用計画が継続

    • SuperVisionとChauffeur(高度運転支援・自動運転)の技術開発が順調

  3. EyeQの競争優位

    • AIチップの効率性と競争力が高い

    • 自社開発の脅威は限定的

  4. ロボタクシー市場の拡大

    • Volkswagenとの協業が順調

    • 2026年後半〜2027年に商業運用開始の見通し

  5. AI技術の最適化

    • 小型・省電力ながら高性能なEyeQチップが強み

    • 競合が採用する「大規模計算資源型アプローチ」と異なる優位性


❌ 悪い材料(ネガティブ)

  1. 売上成長が鈍化

    • 2024年の売上は前年比23%減

    • 2025年の成長率は+6%と低め

  2. 中国市場の不確実性

    • 中国OEMの需要が安定しつつあるが、依然として不透明

    • 慎重な売上見積もりを採用しており、再び需要が減速する可能性あり

  3. EV市場の停滞

    • 一部OEMがEV戦略を再検討し、内燃機関車にシフト

    • ADAS技術採用の遅れにつながるリスク

  4. OEMの決定遅れ

    • 2025年にADAS/自動運転の契約が決まる見通しだが、正確な時期は不透明

    • 競合(Tesla、Waymoなど)の動向次第で市場が流動的になる可能性


📌 投資判断

  • 短期(1年): 不透明要因あり(中国市場、EV停滞) → 慎重姿勢が推奨

  • 中長期(3年以上): AI技術・ADAS市場の成長余地あり → 成長期待は維持

  • リスク要因: OEMの決定遅れ、中国市場の不安定性、EV市場の変化

Mobileyeは引き続きADAS・自動運転技術で市場優位を維持するが、短期の業績改善には慎重な見極めが必要。

筆者コメント
MBLY株価チャート(2024年2月16日時点)

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ネイト
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