争いのない時代
青森標高900mに位置する酸ヶ湯温泉は、「雲上の霊泉」と呼ばれている。総ヒバ造りの大浴場「ヒバ千人風呂」は有名だ。紅葉の季節になってきたからか、青森の友人に誘われて北上した、東北の旅をなつかしんでいる。
三内丸山遺跡にいったのがもう20年前のことだ。以来東北の旅行の機会はなかった。
縄文遺跡に思っていたよりの広がりを感じていた。1万年間争いのない時代が続いていた。米作りが各地に広がり、土器ではなく金属器がつたわり、争いのない時代から、争う、競う時代となってゆく。
洋風の服装に髭を生やした埴輪が発見されたと埴輪ブームがあった。私の部屋にあるのは土偶のレプリカ。縄文時代の土産品だが埴輪は古墳時代のもの、4世紀から6世紀のもの。すでに争いの時代に入っていた。
この時代すでに国際交流が自然に行われていた。以後日本人は世界は異文化、先進技術と否応なしに向き合う時代がきていたのだ。時代は変わろうが、人が変わろうが、戦いながら人は生きてゆく。これからも。