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Color-Telinear 130mmF4

Agfa Ambi Siletteの望遠レンズ

以前、アンビジレッテの記事を書いた。

その中で、シリーズ中の最も望遠なレンズのカラーテリネア130mmF4はほとんど使わないまま手放したと書いていたのだが、久しぶりにカメラ店で見かけて、つい手に入れてしまった。この手の50年代のカメラは市場での人気がなく流通が減ってしまっているので、見かけたら手に入れるという決断も必要なのである。

実際手にしてみると、130mmという焦点距離の割には長さは短く、マウントの根元に対して前玉が大きい(フィルター枠62mm)ので大げさに見えるが、持ち運びに困るというほどではない。
操作性については、被写体側が大きいレンズをマウント手元近くでピント操作というのは、重心が前になってやりにくい。最短撮影距離が3mと遠い上に、回転角が大きいので距離計像が動く速度が緩やかで、ピントがずれているのかどうかが分かりにくいのはやはり使いにくいポイントで、実際に近接の撮影では歩留が悪かった。また、ファインダー位置がレンズから離れていて視点移動が大きいので近接撮影では注意が必要である。ただ、実際現像結果を見ると構図では特に問題はなかった。

撮影結果

以下に撮影例を上げておこう。フィルムはフジの感度100のネガである。ピントはシャープで、色もきれいに出るレンズである。絞り開放でもピントは十分にシャープに見える。

Color-Telinear 130mmF4/ F11, 1/250
Color-Telinear 130mmF4/ F4, 1/125
Color-Telinear 130mmF4/ F8 1/2, 1/250
Color-Telinear 130mmF4/ F4, 1/30
Color-Telinear 130mmF4/ F4, 1/250
Color-Telinear 130mmF4/ F8, 1/250

おわりに

レンジファインダー機での望遠撮影は、ファインダー機構からして無理があるのは分かっている。ライツでも、135mmのエルマリートで拡大鏡をつけたレンズを出したりしているが、レンズが大型化してカメラバッグの収まりが悪いし、結局、ピントと構図が同時に直接確認できる一眼レフの優位性に太刀打ちできるものではなかった。それでも、小さなファインダー窓で結果を予想して撮るのも楽しいものである。

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