
カメラの話を徒然に(20)
高級コンパクトカメラ(2) クラッセW
クラッセW
前回に続き、であるが、カメラは既に手元にないし、カメラの形はほぼ変わらず、操作も同じなのでカメラの話は省略、いきなり撮影例である。
レンズは28mmF2.8で5群6枚、小さくまとまっているのでレンズは完全にボディ内に収まり、スイッチオンで繰り出される。描写は極めてシャープで色も濃いのだが、残念ながら逆光で少しフレアっぽくなる。ボケ味はなだらかで変な癖はないように思う。クラッセSで書いた通り、近接時もフォーカスは正確であった。




おわりに
フジフィルムの高級コンパクトについてはここでおしまいである。このシリーズのカメラは真面目に作ってあって、描写性能に関わるところ、つまりレンズそのものやフォーカス性能、シャッターの静かさはすばらしく優秀である。また、少々大きめに見えるボディも持ってみるとホールドが良く、これも描写に寄与していると思う。
一方で、巻き上げやフォーカスが遅いのと、モーター(ギヤ)の作動音は静かとは言えず、ファインダーやトップの液晶表示の分担が今ひとつ洗練されていないのは惜しいところだ。
フジフイルムのwebによると、このカメラの販売終了は14年ということで、デジタルカメラ最盛期の中、頑張ったと言える。現在高騰しているので私はもう所有するつもりはないが、気になる方は試してみても良いかと思う。ただ、フジフイルムでの修理対応は終わっているので、このカメラに十何万円も出すかは、慎重に判断が必要かと思う。
次回はリコーのGR1について書くつもりだ。