ブルガリアの結婚式に参列したら足がもげるかと思った。
こんにちは。ドイツに住んでいるロバートと申します。
ブルガリア人の彼と一緒に住んでいます。
いきなりですが、結婚式っていいですよね。
お祝儀があるので少し家計に痛手ですが、そんなことも吹っ飛ぶくらい幸せな雰囲気に満ちあふれていて。
わたしは結婚式に呼ばれるとすごくウキウキします。
今回は彼と一緒にブルガリアで友人の結婚式に参列したときの話をご紹介します。
ダンスにはじまり、ダンスに終わる結婚式
外国の結婚式ってなかなか参列できるものではないですよね。
それもブルガリア式って・・・一体だれが想像できるでしょうか。
まずはイメージを掴んで頂くために全体の流れをご紹介します。
1.まずは新郎サイドは新郎宅に、新婦サイドは新婦宅集合。
2.新郎は新婦を家まで迎えにいく
(出発前にみんなでダンス)
3.新郎は新婦をもらうべく新婦の親族と交渉。
4.無事に新婦をもらえる許可を出してもらえたら、披露宴会場に移動
(出発前にみんなでダンス)
5.披露宴会場へ到着。みんなで宴を6時間
(うちダンス3時間はひたすらダンス)
ということで詳細は後ほど説明するとして、お気づきかと思いますが「ダンス」ってワードめちゃくちゃ多いですよね。
そうなんです。ブルガリアの結婚式はとにかくダンスしまくり笑
もちろんHipHopとかブレイクダンスそういう類ではなく、「Право хоро (プラボ ホロ もしくはホロ)」と呼ばれる民族舞踊。
「ロバートさんブルガリアの民族舞踊知ってるの?」って?
まさか笑
でも1人だけ外で見ているわけにもいかないので、その場のノリと見様見真似でしたが、何とかなるもんですね。
集合住宅に民族楽器が鳴り響く
今回新郎側として参列したので、新郎宅に集合。
まず驚くのが、いわゆる日本の社宅的な集合住宅で2DK程度の間取りの家に生バンドが来ています。
あまり見慣れないバグパイプのような楽器に、アコーディオンに、耳の奥深くまで届く太鼓の音色。
集合住宅にも関わらず、鳴り響いています。
近所からクレーム来ないのかハラハラしちゃいますが、おそらくみなさん慣れっこな様子。
まったく勝手がわからないわたしは彼に聞きます
私「これからどこに行くの?」
彼「新婦の家を襲撃に行くよ。」
↑ここでもダンスは欠かせない
新婦宅の扉がぶっ壊れた
お次は新婦側です。私達は特別に新婦の友人でもあったので、一足先に新婦宅にも伺いました。
家の中にいると、結構がっちりむっちりしたおじさん達が玄関にいます(!?)
そして純白なドレスに包まれた新婦さんがいました・・・
なぜかトイレに笑
私「なんでそんなところにいるの?」
新婦「新郎から隠れているのよ!」
どうやらブルガリアの古くからのしきたりで、新婦は新郎が迎えにきても家の奥で隠れるんだとか。
そして新婦側の家族や友人は大事な新婦を渡すまいと、新郎が迎えにきても扉を開けません。
家の玄関で攻防戦が繰り広げられます。
新郎「新婦を迎えにきました。扉をあけてください!」
新郎親族「だめだ!新婦は渡せん!」
新郎「じゃあこれでどうですか?(お金を扉の隙間から入れる)」
新婦親族「こんなんじゃ足りない!」
新郎「じゃあこれでどうです?(さらにお金を入れる)」
新婦親族「こんなんじゃ足りない!!」
〜このやりとりが続く〜
新郎「もう我慢できない!あけろ〜!」
といって新郎とその友人みんなで扉をこじ開けようとします。
新婦側も用意していたがっちりむっちりのおじさん達が防ぎます。
そして・・・
ドッカーン!!!!
扉が縁ごとぶっ壊れました。
もちろん、パフォーマンスとしてみんな遊び半分なんですが、扉が壊れるのは珍しくないんだとか。
そしてようやく家の中に入れた新郎はトイレにいる新婦を見つけ、改めてプロポーズします。
新婦「やっと迎えにきてくれた〜♡」
ロマンチックなんだか何だか。
そして新郎側、新婦側も合流したらみんなで披露宴会場に向かいます。
↑ここでもダンスは欠かせない
ひたすら踊り続ける披露宴
お次はみんなで披露宴会場に向かいます。
あれ?教会行かないの?
って思うかもしれませんが、ブルガリアの場合、キリスト教でもブルガリア正教会と呼ばれるそうですが最近の若者は一々教会で式をあげないことも多いんだとか。
わたしの友人カップルも完全な人前式でした。
披露宴はまさに日本でイメージする披露宴と同じです。
テーブルがたくさんあり、食事はコース料理が運ばれてきて飲み物は飲み放題。
ケーキカットやブーケトスのような定番もありますが、その他色んな伝統的な儀式があり中々楽しめます。
ケーキカットが終わるとダンス。
さらにブーケトスが終わるとダンス。
とにかく1つ1つの出し物が終わる度にダンスをします笑
最初は先程から紹介している、みんなで手を繋ぐ伝統的なラインダンスを踊るんですがイベントも終盤を迎えると、会場はただのクラブと化し
EDMやら流行りのポップソングが流れみんな自由に踊っています笑
披露宴自体は18時にはじまり、そろそろお開きって時点で24時になっていました。
なんと私はこんなにダンスするとは思わずヒール7cm超えのパンプスなんて履いていったもんだから、最後には足の感覚もなく裸足で帰ったのは良い思い出です。
最後に、もしブルガリアの結婚式に参加予定の方がいれば、靴だけはスニーカーを別で持っていくことをおすすめします!
(ちなみに新婦もいつの間にかスニーカーに履き替えていた)
↑7cm超えのハイヒールのおかげで、ブーケトスゲットできました。