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【SF】(MLBの)ジャイアンツの現状&補強紹介

ロブ・ネソです。今回はSF(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の現状と立ち位置、そして補強に関することです。
前回の記事はこちらをどうぞ↓ 

1.今のSFの立ち位置

早速ですが、少し陰気くさい話をします。 

というのも、SFが属している「ナ・リーグ西地区」は、9年連続地区優勝&ワールドシリーズ連覇を狙うドジャース(以降LAD)、超大型補強を敢行したパドレス(以降SD)がいる地区です。

地区優勝したチーム以外が出場できる「ワイルドカード枠」(以降WC)があるとはいえ、今年のSFは「地区優勝は狙えない、見込めない戦力」と言えると思います。
悔しいですが、これが現実です。なんてこったい。

今年勝負をかけてるLADとSDに負けじとSFが勝負をかけないのにも、もちろん理由があります。

最もたる理由としましては、
主力野手の年俸額と契約年数、そして衰えです。

https://www.spotrac.com/mlb/san-francisco-giants/payroll/

34歳になる正捕手ポージー(年俸額1位)
33歳になる一塁手ベルト(年俸額4位)
35歳になるSSのクロフォード(年俸額6位)
21年オフFAになります。
※ポージーの22年は球団に選択権有り。売却の場合はポージーに3M(約3億2千万円)支払う

2010年代の輝かしい時代に主力として活躍した選手達も、衰えが隠せなくなってきました。

仮にトレードで出すにしても、
①高齢 ②高額 ③今オフでFA ④衰退が顕著
という要素があるので、成立は難しいです。

なので、彼等3人には年俸を今年まで払い切り、SFは来年の22年以降から勝負をかける、あわよくば今年はWC枠を一つ獲りたい(願望)というスタイルで今後行くことが予想されます。

地区内で3つもワールドシリーズを狙いに行く球団がひしめく闘いをするのは、流石にハード過ぎると判断したと思われます。

LADとSDでどちらかが地区優勝、そしてWC枠をどちらかが獲るとなると、残りのWC枠を争う相手がある意味、SFの今年のライバルになりそうです。

しかし、もし今年のポストシーズンが見えてきたら、シーズン中にトレード等で補強を行うかもしれません。
棚ボタ待機モードではありますが、期待値は後述する補強を見る限り、去年より高いです。

2.SFの今オフの補強おさらい

続いて、SFの主な補強の紹介です。
名前の横の()は昨年まで所属していた球団です。

※①全ての契約を記載していません
※②並びは順不同。時系列順ではありません
※③カナ表記が公式と違う場合があります

「※」が多くて申し訳ないです。

まずは投手から。
ケビン・ゴーズマン→QO受諾→残留
アンソニー・デスクラファニ(CIN)
アレックス・ウッド(LAD)
ジェイク・マギー(LAD)
ホセ・アルバレス(PHI)
マット・ウィスラー(MIN)
アーロン・サンチェス(HOU)
ジョン・ブレビア(STL)※TJ手術により今年全休
スコット・カズミアー(米独立)※マイナー契約
ニック・トロピアーノ(NYM)※マイナー契約
シュン・ヤマグーチ(TOR)※マイナー契約

※QO(クオリファイリングオファー)が何か分からない方は、この記事の一番下にMLB.jpの解説を載せた記事のURLを貼ってあるので、そちらを参照してください(yahooので申し訳ないです)。

注目は、
①ウッド、サンチェス、デスクラファニの「数年前まで『は』主力級」と、
②ウィスラー、マギーの「一昨年までと比べて『去年が出来過ぎ』級」の加入です。
QO受諾で残留したゴーズマンも昨年のSFでの活躍は②に該当すると思います。

ホセ・アルバレスも去年8試合投げ、防御率1.42と素晴らしい数字で、②に該当するかと思いきや、WHIP1.58とWHIPのが高いという奇抜な数値が出ていること、8試合しか投げてないというのも考慮して②からは除外しました。

続いて野手です。
捕手
カート・カサリ(CIN)

内野手
トミー・ラ・ステラ(OAK)
ジェイソン・ボスラー(SD)
ジャスティン・ボーア(阪神)※マイナー契約

外野手
ジェイソン・クリザン(OAK)※マイナー契約
ラモンテ・ウェイドJr.(MIN)

注目は、複数の球団が興味を持っていたラ・ステラと、控え捕手に置くのは少し勿体ない打棒を近年見せているカサリの加入です。

野手は全体的に見ると、投手陣より補強は控えめでした。

個人的には今オフの補強と、補強後の面子を見る限り、レイズやアスレチックスのような「再生工場化」を狙っているのでは?と思いました。

また、SFの本拠地オラクル・パーク(19年にA&Tパークから改名)は非常に投手有利な球場であり、シーズンの半分をそこで闘うので、「打ち勝つ」よりも「投げ勝つ」寄りに戦力を固めるのがベターであり、今オフもそれを踏まえた上で投手を中心に補強をした印象を受けました。

現にSFのチーム本塁打数は本塁打が増加した近年のMLBでも割と低水準を維持しています。

例えば、19年は30球団中、26位の167本(1位はMINの307本、2位のNYYは306本)でしたし、隔年でWS制覇した時期もそれが顕著でした。それぞれ制覇した年の本塁打数を見ると、

10年:10位162本(1位はTORの257本)
12年:最下位30位103本(1位はNYYの245本)
14年:17位132本(1位はBALの211本)

1位のチームとは基本、半分~マイナス100本前後の差が出ています。

ちなみにボンズ在籍時(93~07年)は、平均でも約170.7本と多めでしたが、バリー・ボンズがおかしいだけなので、①球場の改修 ②移転 ③「ボンズの再来」でもない限りは、投げ勝つベースボールをする(強いられる)球団と言えるでしょう。
例:01年の235本は、MLB30球団でなんと2位!ボンズはこの年73本打ったので、1/3はほぼボンズ

今回は以上となります。次回は、
現戦力のプラス要素になりえるSTで活躍する傘下マイナー選手や、現戦力である選手たちを詳細に紹介・分析する回の予定です。MLB開幕前までには投稿したいと思ってます。

毎回記事が長くてすいません。今後もなるべく善処いたしますので、よろしくお願いします。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

※QO(クオリファイリングオファー)が何か知りたい方はこちらをどうぞ


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