【SF】ド級の躍進、ド躍進に向けて(シーズン振り返り)
ロブ・ネソです。
2023年シーズンが終了し、ストーブリーグに突入しました。
今年のワールドシリーズでは、かつてサンフランシスコ・ジャイアンツ(以降SF)が隔年で3度にわたってワールドシリーズ制覇をした際に指揮していたボウチー監督がレンジャーズを指揮し、見事栄光を勝ち取りました。
ボウチー監督、おめでとうございます。
今回は今季のSFを簡単に振り返り、来期に関する情報を簡単にまとめたいと思います。
-21年の再来とは行かず。目立った打線全体の不振
レギュラーシーズン成績は79勝83敗 勝率.488で終了。フタを開けてみたら、終始噛み合ってなかったパドレスにも最後は抜かされ、ナ・リーグ西地区4位、ワイルドカード7位という結果に終わりました。
今季に関しては、何より打線が線としても繋がらず、核と言える存在もいなかったのが現状でした。
-MLB30球団別の成績でみる今年のSF打線
OPS.695(25位、ナ・リーグ最下位)
打率.235(28位、ナ・リーグ最下位)
本塁打174本(19位)
三振1496(ワースト7位)
盗塁57(30位)
投手有利な球場を本拠地に据えている為、HR数が少ないのは仕方ないです。ですが、それを言い訳に出来ない程の貧打っぷりでした。
また、盗塁数も30球団でダントツの少なさ。盗塁数だけで断言は出来ませんが、こういった数字からもSFの機動力不足が数字に現れていたと思います。
ちなみに、SFの最多盗塁はエストラーダの23盗塁。彼以外だと4盗塁2人、3盗塁3人、2盗塁6人、1盗塁5人という結果でした。
最多HRはフローレスの23本、二桁HRは8人。
規定打席に到達したのはエストラーダ、ウェイドJr.、J.D.デービスの僅か3人でした。
また、相手投手が交代して利き手がスイッチされた際の対応に苦しむシーンが多く、現戦力でのプラトーン起用にはやや限界を感じたシーズンだったと思います。
また、今年の打撃関連の賞レースにSF選手の名前はノミネートの時点で1人もいませんでした。
-腐らず投げ続けたエースと守護神と双子
投手陣は野手陣とは対照的に頑張りました。サイ・ヤング賞の最終候補になったエースのウェブ、ナ・リーグのセーブ王になった抑えのドバル、共に60試合以上投げ、防御率3点台に留めた双子のロジャース兄弟等、来季に向け、プラスに考える事が出来る要素が沢山ありました。
-チーム別投手成績
防御率4.02(11位)
奪三振1359(22位)
WHIP1.25(11位)
被打率.253(23位)
被本塁打173(1位)
被本塁打数が最も少なかったのは、本拠地の恩恵が大きいのは言うまでもないです。それでも被打率が下から数えた方がいいのは、ウェブ以外の先発陣が不調だったのが大きいと思います。
そして今季はなんといっても、サイ・ヤング賞のファイナリストに選ばれてるウェブがよりエース格に上り詰めたのが数少ないハイライトの一つと言えるでしょう。
11勝13敗と援護に恵まれずとも、防御率3.25、216.0投球回を投げ切り、194三振と与四球31個にWHIP1.07と素晴らしい成績を残しました。
中でもゴロ/フライアウト率が驚異の2.67という数値。本拠地も味方し、216投球回投げながらも被本塁打を20個ジャストに抑えました。
サイ・ヤング賞はパドレスのスネルが最有力と言われていますが、ファイナリストに選ばれた時点で十分名誉な事には間違いないので、来季も彼には期待しかありません。
抑えとして1年間投げ切ったドバルは今季、39セーブをあげ、同数のパイレーツのベッドナーと共にセーブ王に輝きました。
若干26歳ながらシーズン倒して守護神として投げ切ったのは今後に繋がる貴重な経験になったと思います。
しかし、今季は6勝6敗の防御率2.93であり、対してセーブ数同数のベッドナーは3勝3敗で防御率は2.00ジャスト。ドバルはまだまだ守護神としては荒削り、良く言えば発展途上です。
また、今オフの補強でクローザー級にお金を割かなくて良いという時点で彼には感謝しかありません。
-今日までのSFの動向、今後の期待
・先発ローテ
まず、不甲斐ない状態が続いいたマナエアが来季12.5M貰えるオプションを捨て、FAになりました。同時にSFは同じく先発ローテにいたカッブと球団オプションを行使しました。
しかし、カッブは股関節を手術したことにより、来季は5月前後まで離脱予定。開幕までにSFは先発補強をせざるを得なくなりました。
・新監督にボブ・メルビンを迎える
SFは今季まで監督を務めたキャプラーを解任し、今季までSDの監督を務めたボブ・メルビンを3年契約で新監督に抜擢しました。
また、SFは同時にかつてメルビン監督と共にアスレチックスで働いていたザイディ編成本部長とも契約を3年延長しました。
オーナーは引き続き、2021年の様な躍進を期待しておりますが、ここ数年はジャッジとコレアにフラれたという印象がやはり大きく、今オフも大谷翔平、山本由伸、マット・チャップマン、ベリンジャー、J.D.マルティネス等の大物獲得に失敗してしまうのではないか、という不安も少なからずあります。
しかし、
①21年のトレードデッドラインでクリス・ブライアントを獲得し、より打線に厚みを出すことに成功
②カッブやウェイドJr.など多くのくすぶっていた選手を再生させた
③カルロス・ロドンを割りかし良いタイミングで放出
を見ているので、今回の契約延長に個人的に疑問はありません。
ザイディ自身もメルビン新監督との信頼関係を既に構築しているので、そういった面での安心感もあります。
いずれにせよ、個人的に今のSFの補強ポイントは
①先発投手
②多少DH枠を犠牲にしてでも規定打席とOPS.850をクリア出来そうな野手を最低2人
だと思います。
そして、過去数年は同地区のドジャースとパドレスと鎬を削り合っていましたが、今季はDバックスが大躍進し、来季以降も勝負をかけてくることは間違いありません。
恐らく、来季は今まで以上にナ・リーグ西地区が死のグループ(地区)になるかもしれません。メルビンとザイディ、中々に責任重大です。
個人的には今季のア西地区のような最終戦までどうなるか分からない、そんな緊張感のあるシーズン、そして勝利を望んでいます。
今オフ、そして来季のSFに期待です。
以上となります。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
【追記】今回の記事を持ちまして、わたくしロブ・ネソはMLB30球団合同note企画のSF担当から外れる事になりました。
短い間ではありましたが、ありがとうございました。