2024年4月の記事一覧
[蛇足]自分の詩を読んで出てきた疑問
さっき失踪しそうな女が
豆腐を買いに行く詩を書いた。
だいたいあんなもんだと思う。
豆腐買いに行くって
台詞もそうだけど
エプロン姿で
つっかけで桶持って
出てくんだから
なるべく帰ってこようとは
してる。
帰ってくる時は
帰ってくるし
帰って来ない時は
帰って来ないよな。
家で待ってるほうは
「やばいな。」
と察知して追いかけるより
「そっか豆腐買いに行くのか。」
って思ってると
帰
【詩のようなもの】豆腐を買いにゆく心理
女は
疲れたのだ
言い争いにも
話し合いにも
繰り返しても
また同じこと
消えてしまいたい
もはやその心情を
説明する気力もない
けれども
ほんのわずかだが
また戻って来れそうな
感覚もある
家路ににつながるその細い
感覚の糸の感触を
たしかめるため外に出る
黄昏時の哀しげな
ラッパの音に誘われて
桶を片手に外に出る
ちょっと豆腐を買ってくる
[物語]グレースと伝令者テオリア(ラーナの地より愛を込めて)
昔、ハイノンという国のラーナという街に1人の娘がいた。
名はテオリア。
娘は少し変わったところはあったが両親に愛されすくすくと育った。
そうしてテオリアは15になる頃には、ラーナの街の他の娘と同じようによく働く娘となった。
17になった時のことである。テオリアは連続して不思議な夢を見た。
枕元に立った大きな白い牡鹿が毎晩のように話しかけてくるのだ。
「テオリア。やらなくてはいけないことなど