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やる気のない研修医への対応は?

意識向上の高い研修医や若手医師だけがいるのではないのが、大学病院の現状だと思います。やはり、モチベーションの低い研修医や後期研修医はいます。
それら医師の共通点としては、
・消化器内科に興味がない(メジャー内科ということでローテーション選択)
・すでに選択する専門が決まっている。 (消化器内科と関わりがない科が多い)
が多い印象です。

1.価値観を共有する

もともとモチベーションが低い先生に、促しても意識向上をはかることは難しいです。そのような場合は、以下のことを心がけしています。
【モチベーション低下から患者さんへの医療の質低下が起こらないようにする】
は大原則。
・消化器内科は興味がなくても、医師として、社会人として備わって欲しいスキル
 アップをはかれるようにする
・モチベーションが低い理由としては自分の将来に関わりがないこと思い込ん
 でいることが大半であり、消化器内科との関わりを具体的に説明する

上記対応で改善する場合もありますが、それでもモチベーションが低い場合は、
根本的に探究心や向上心がないからと考えます。
自分の好きなことや必要なものであれば探究心や向上心が生まれるのですが、
興味がないことを勧めることは難しいです。

少なくとも、「患者さんのために頑張ろう」という価値観だけは共通目的として、お互いに頑張ろうというスタンスでいくようにするのが今のところの最適解と考えています。

2.研修医(後期研修医)の願望と一致させる

研修医の願望(楽したい、将来のすすむ科と違うなど)と
指導側の願望が不一致だから問題が生じることが多いのが現実です。
大学病院は数年後に一定の医師が辞めていきます。
理由は、雑用が多い、給料が安いなどが多いですが、市中病院希望、研究がすきでないなど多岐にわたります。

雑用が多い、給与が安いなどは大学病院の構造的な問題であり、なかなか改善することは難しいのが現実です。

この構造的な問題以外に、


自分のやりたいことと
実際にやっていることが異なること重なれば辞めていきます。

これはある程度、研修医や若手医師と深く付き合わないと見えてこない領域であり、雑談じゃなくてきちんと定期的に話し合う場を設けることが必要となります。

突然、青天の霹靂のように「やめたい」と言われたのであれば明らかにコミュニケーション不足です。
医局単位だけでなく、大学ではチームとしてグループをつくるので、人のマネジメントを日頃からしておくことが重要になります。

特に、研修医は興味がなければ見学もろくにせず、病棟や検査室、患者診察などから遠のいていきます。
コミュニケーション(接触回数の増加)をとり、
「少しでもやりたい手技や興味があれば教えて欲しい。研修として、これはしておいたほうが有益だから、これをしてほしい。」

など”お互いの願望をすり合わせる”
これが人のマネジメントとなるわけです。

よく話を聞いて、研修や医師としての目的を聞き、理想を知ることが最重要であり、本に書かれているマネジメント論で人間関係をどうにかできるものではないです。


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