糖尿病内科の将来は。。。
臨床研修後に自分の専門科を選択する。
現在は専門医制度の導入で、内科は6年目のときに選択する場合もありうる。
その時の選択基準だが、自分の興味のある分野、将来性、医院継承などの要素を考えて決めているのが大半だ。
内科のなかで糖尿病内科は、マイルド系の医師に選択されることが多い。
(病棟業務は朝、昼、夕方、眠前の血糖測定のデータチェック、薬処方ぐらいで急変する場合がほとんどない。)
勤務医の場合は、給料は多忙な診療科と比べても差はなく、開業したら糖尿病患者さんの管理料で稼ぎもよい。
しかし、その状況が長く続くかは疑問符がつく。
今までは血糖測定という煩わしい手技があり、その血糖値をみて医師が薬やインスリン調整をしていた。
外来では糖尿病内科の医師が外来患者さんに栄養指導を含めて説教を垂れるというのはよくみる光景だ。
しかし、その状況が大きく変わる可能性がでてきた。
それは持続血糖測定器の登場で、将来はスマートウォッチにも実装される可能性も高い。そうなれば、持続血糖値と変動とそれに対応したアルゴリズムさえつくれば、ガイドラインどおりの治療を行うことができる。
インスリンについても、現在は人工膵臓のような持続的インスリン注入装置の開発も進んでおり、これらが臨床でも使用されれば、糖尿病内科の医師が行う仕事というのは確実になくなる。
今後も糖尿病の患者さんは増加すると思うが、それを診断・治療するデバイスの開発も進んでいる。
現在、糖尿病内科を専門とする予定の医師は、そのような時代でも需要がある糖尿病内科を目指さなければならない。