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大腸ポリープ

図1

今回、提示するのは【大腸ポリープ】の写真である。

この画像をよく観察して読影して欲しい。
簡単な画像だと思うが、この一枚をどう読影するかにこれからの読影のポイントが解説したいと思いこの画像を提示した。

取得したいスキル
①内視鏡画像の言語化
②意見ではなく、データを述べる
③観察力

サイエンス(分子生物学的に考える)
①APC変異→p53変異
②低酸素

この画像をみると、消化器内科の先生方は大腸ポリポーシスと言われると思う。
医学生に聞いてもこの画像を大腸ポリポーシスと言う。
ここから次第に深く考えていきたい。(医学生との対話形式)

医師:なぜこの画像の疾患が大腸ポリポーシスといえる?

学生:たくさんポリープがあるからです。

医師:なぜ、たくさんポリープがあるといえる? どれだけポリープがあると大腸ポリポーシスといえるか知っている?

学生:・・・・・

と聞いたところ、大腸ポリープがたくさんあるからと言う。

では、この写真でたくさんといえる根拠は何かと聞くと、学生は黙り込んでしまう。

医師:この画像をみて、わかることを全て言ってみて。

学生:ポリープがたくさんあります。インジゴカルミンがかかっています。

   たくさんポリープがあるので、大腸癌と考えます。

医師:たくさんというのは主観的表現だよね。何と比較してたくさんと言える?

学生:・・・・・

ここまで言うと、学生は私が意地悪な指導医と思うような目でこちらをみてくる。

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