さまざまな「とび出し注意」警戒標識
警戒標識の中でも特定の道路管理者によってのみ設置され、特定の場所にしかないめずらしい「とび出し注意」「歩行者注意」系警戒標識について見てみよう。これらは法定外看板や道路標示として設置されている場合が多く、警戒標識として設置されている場合は珍しい。場所が特定できるものについては、できる限りGoogleストリートビューへのリンクも提供している。
標識・看板を設置する目的
近くに学校、幼稚園、保育所、公園などの児童あるいは幼児が多くいる施設があり、横断歩道がない場所でも子供がとび出してくる可能性がある街中の道路、もしくは観光地、サイクリングロード等があり、横断歩道がなくても人が横断する可能性がある郊外の道路などで、道路を走行する車両に注意を促す目的で標識や看板が設置される。
標準形は「(208)学校、幼稚園、保育所等あり」に「とび出し注意」の補助標識
「(208)学校、幼稚園、保育所等あり」には、子供の交通事故を防止する目的があるため、補助標識で「飛び出し注意」と付けることで、とび出してくる子供や歩行者に注意喚起をすることができる。
東京都中央区など、実際にこの形式で設置されている自治体がある。
さまざまなバリエーション
「(208)学校、幼稚園、保育所等あり」で対応は可能であるものの、図柄が子供であることから、大人が多い場合、親子が多い場合等、標準の図柄で満足がいかずにオリジナルの図柄を作成していしまう道路管理者もいるようだ。
その場合も、「(208)学校、幼稚園、保育所等あり」「(325の4)歩行者等専用」「(407-A)横断歩道」「(407の2)自転車横断帯」で使われている図柄を流用しているケースも多い。
実際に使われている図柄と場所を見てみよう。
❶東京都中央区明石町 (Googleストリートビュー)
❷宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉倉石岳国有地内 県道12号線 (Googleストリートビュー)
❷京都府南丹市日吉町中 (Googleストリートビュー)
❸千葉県君津市黄和田畑 国道465号線 (Googleストリートビュー)
❹新潟県長岡市草生津2丁目 (Googleストリートビュー)
❺北海道樺戸郡新十津川町花月 道道283号 (Googleストリートビュー)
❻山梨県都留市小形山 (Googleストリートビュー)
❼北海道函館市浅野町 (Googleストリートビュー)
❽山梨県甲府市上曽根町 (Googleストリートビュー)
❾東京都文京区小日向2丁目 (Googleストリートビュー)
➓福岡県鞍手郡鞍手町新延 県道29号線 (Googleストリートビュー)
⓫新潟県新潟市西区寺尾上4丁目 (Googleストリートビュー)
⓫石川県かほく市高松コ 県道227号線 (Googleストリートビュー)
⓬長野県佐久市協和 県道152号線 (Googleストリートビュー)
⓭山梨県甲斐市西八幡 県道116号線 (Googleストリートビュー)
⓮山梨県甲斐市西八幡 県道116号線 (Googleストリートビュー)
⓯神奈川県大和市下和田 (Googleストリートビュー)
⓰三重県度会郡南伊勢町迫間浦 国道260号線 (Googleストリートビュー)
⓱北海道札幌市北区西茨戸 (Googleストリートビュー)
⓲栃木県下野市石橋 (Googleストリートビュー)
*
また、東京都江戸川区には、「注意とびだし」の文字が書かれた警戒標識も存在する。
それぞれの図柄の場所は、拙作の信号機・交通標識マニアの名所マップも参考にしてほしい。
*
こちらもどうぞ。