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青信号と全方向矢印信号は何が違う?

通常よく目にする信号といえば、青、黄、赤の三色の信号である。一方、進行方向を制御するために青色の矢印も使われる。中には青色矢印がたくさんついているケースも見受けられ、左折、直進、右折が全部点灯する信号機も存在する。十字路の交差点においては青信号と何が違うのか?疑問に思うケースもあるだろう。この記事ではその違いを解説する。

青信号は「安心」して進めることを意味しない?

青信号 (青色の灯火)というと、通常は「直進し、左折し、右折することができる」ということを意味する。交通の方法に関する教則でもそのように書かれている。しかし、実際に運転をしたことのある人なら分かるだろうが、特に左折と右折は無条件に進んでいいことにはならない。

都市部の通常の交差点であれば同じ方向の横断歩道を歩行者が渡ってくるだろうし、対面方向から車が来る可能性もあるため、左折と右折はこれらの通行に十分注意しつつ、必要に応じて途中で停止して相手 (車両や歩行者) の通行を待つ必要がある

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矢印信号は青信号より安心できる

一方、青色の矢印信号 (青色の灯火の矢印) については、その方向は「安心」して進行できることが (ほぼ) 保証されている。矢印信号は歩車分離方式の信号機として導入されていることが多いからだ。

歩車分離方式とは、歩行者用信号が青になるタイミングと車両用信号が青になるタイミングを分離して歩行者の横断を安全に行わせる方式である。通常の信号は歩車分離方式ではなく、同じ方向の歩行者用信号と車両用信号が両方とも青になる。

一番馴染みがあるのは、右折矢印信号だろう。右折の青色矢印が出ているときは、対面の交通も直進は赤になっており、歩行者信号も赤になっている。(ちなみに、2012年の道路交通法改正以降は、転回禁止の規制がない限りは転回も可能となっている。)

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また、左折矢印や直進矢印のみが出ていたり、T字路で直進、右折が出ている場合なども存在する。

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T字路で直進と右折が可能になっている場合、対面は赤になっている。進行方向が直進可能で対面方向が赤の場合は時差式信号に分類される。

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左折と直進矢印のみが点灯している場合の左折は注意

このように、矢印信号の場合は「安心」して通行できるのだが、例外は「右折車両分離方式」の場合である。(さきほど「ほぼ」保証されているといったのはこの方式があるためである。)

右折車両分離方式とは、十字路においては左折と直進の矢印のみを点灯して右折はできないようにしておき、対面車両と交錯しないようにする方式である。右折は別途タイミングを分離することで、右折時の事故を減らす取り組みとなる。ただし、この場合は左折と直進の矢印が点灯しているときに、同じ方向の歩行者用信号も青になっているため、通行が交錯する可能性がある。右折車両分離方式も歩車分離方式の一部に分類されるが、この場合は完全な歩車分離にはならないのである。

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全方向矢印は対面方向や歩行者は赤

それでは、最初の話題に戻って全方向矢印が出ている場合の話をしよう。青信号と何が違うか、であるが、今までの話を総合するともうお分かりであろう。違いは「対面方向の車両信号と歩行者信号が両方とも赤」なので「安心」して左折、直進、右折 (転回)できる、ということになる。

対面方向の信号が赤なので時差式信号の一種となる。全方向矢印が設置される場合は、大抵の場合「先発」タイプだ。

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先発タイプとは、青のサイクルが来たときに、最初に全方向矢印が出て、その後、通常の青信号になった段階で対面の車両信号や歩行者用信号も青になる。

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ちなみに、参考まで、時差式信号のもう一つの場合は、最初に両方向とも青信号で、対面信号が赤になったあとも青信号がしばらく延長される方式がある。こちらのほうが時差式信号としては一般的であり、単に時差式信号といえばこちらの方式となる。先程の「先発」と対応する名前として「後発」という名前で呼ばれる場合もある。

この方式のほうが、灯器を専用のものに変更する必要がないためコストを掛けずに運用できる。ただし、後発型時差式信号でも、青信号から全方向矢印信号に切り替わるタイプも存在する。青信号を延長するタイプの時差式信号だと、対面の信号が赤になっていることがわかりづらく、同方向の歩行者用信号が赤になってからしばらく経っているかなど、注意深く観察しないといけないからである。ちなみに、十字路における後発式時差式信号の場合、青信号が短い進行方向には右折禁止の規制をつけて衝突事故を減らすガイドラインが出されている。

ただし、道路交通法上、青色矢印は青色の信号に比べて優先走行できるなどの差別化が定義されているわけではないので、あくまでも注意をしながら安全走行というのは同じように注意されたい。

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