持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方②
事業者には内部環境と外部環境があります。小規模事業者持続化補助金の計画書作成において着目したい内部環境は人・物・金・情報からなる経営資源、外部環境は顧客ニーズ・市場規模・人口動態・競合動向などが挙げられます。
この内部環境は後日公開する記事で見ていく「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載し、外部環境は今回の記事で見ていく「2.顧客ニーズと市場の動向」に記載することになります。
日々の業務に追われ、普段なかなか目が向きにくい外部環境ですが、今回も前回に引き続き当補助金に採択された鍼灸院の計画書を見ながら、採択を引き寄せる外部環境の書き方を見ていきます。
1.持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編
持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(1)字体を揃える
同院は事前に計画書を作成し、それを弊社とともにブラッシュアップして申請したわけですが、同院が事前に作成した計画書の当欄を見てまず気になったのはゴシック体と明朝体の混在です。当欄に記載されている文章のうち、一部分がゴシック体が適用され、太文字になっていました。
文章内で強調したい場合などは、明朝体で示された文章の一部分をゴシック体にするケースはよく見かけますが、同院が記載してきた内容からは、そのような意図も伺えず、何らかのきっかけで一部がゴシック体になってしまったと思われました。
店舗スタッフが着用する制服を「ユニフォーム」と呼ぶことがありますが、これは「ユニ:統一の」と「フォーム:形」が組み合わされており、店舗運営の統一性をアピールすることがユニフォーム着用の意図のひとつとして挙げられます。同様に計画書の字体もランダムになっていては統一性がなく、だらしない印象を与えがちになりますので、修正をしていただきました。
持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(2)顧客ニーズを定義する
同院が顧客ニーズとして当欄に記載してこられた内容に以下のような記載がありました。
高齢層の患者は同じ曜日・時刻の施術希望が多い。
40~50代の患者は仕事やご家族の都合によって、施術を希望する曜日や時間帯はまちまちであり、主婦であっても土日を希望するケースがある。
これらは「顧客の状況」であり、「顧客ニーズ」ではありませんが、なぜこのような食い違いのある内容を記載してしまうかというと、言葉が定義されていないためであることが考えられます。弊社では顧客ニーズを「自社を利用することで達成したい顧客の目的」と定義していますが、これに則ると、上記は例えば以下の内容になります。
高齢層の患者は、同曜日・同時刻の施術をすることによって、自分の生活リズムを保ちたいというニーズがある。
40~50代の患者は、土日問わず異なる曜日・時刻に施術をすることによって、仕事や家族の都合に対応するとともに自分の健康を維持・改善させたいというニーズがある。
このような顧客ニーズに応えるには、予約を入れたい時や変更したい時にいつでも対応できるように、24時間365日の予約受付体制が必要であり、同院は当補助金で予約を入れることができる機能をホームページに追加し、それに応えようとしていることを訴求しました。
持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(3)外部環境から言えることを述べる
女性専用の鍼灸院である同院は、公的機関が公表している「女性の鍼灸院利用率」「女性の鍼灸院利用意向」というデータを盛り込んでいましたが、単にそれらを掲載しただけでなく、それらグラフから言えることを述べていました。
具体的には、健康上の不安に対して鍼灸治療が選択肢として適切かどうかわからない女性が多いこと、ホルモンバランスや自律神経系の不調に対して鍼灸治療は有効であることを女性に訴求していく必要があること、といった内容を示して、補助事業で情報発信をしていくことを述べました。
今回の記事は、持続化補助金に採択された鍼灸院を取り上げ、<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」における書き方のポイントとして(1)字体を揃える、(2)顧客ニーズを定義する、(3)外部環境から言えることを述べる、を挙げました。次回も「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
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