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持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方④

 同社は東京のベッドタウンに立地する工務店であり、新築や改修工事を手掛けています。当時、設立から15年が経過し、業績は拡大傾向となっていましたが、さらに業績を拡大させるべく海外展開を検討しており、それにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達しようと考えました。

 そこで同社は、時間をかけて計画書作成に取り組み、結果として採択されましたが、今回の記事では<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」をどのように記載したのかを見ていきます。

1.持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(1)内容を大きく切り分ける

 同社は当欄に(1)経営方針、(2)目標、(3)今後のプラン、という見出しを設けました。当欄のタイトルは「経営方針・目標と今後のプラン」なわけですが、これらをまとめて記載しようとすると、内容が混在しがちになり、伝えたいことが伝わりにくくなってしまうリスクが発生します。

 見出しを設けることは、そのようなリスクを軽減させることが期待できますが、ここで気を付けたいのは、その見出しの適切性です。よって、同社は当欄のタイトルを分割して見出しとしました。

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(2)見出しと内容の整合性を図る

 同社は当初「(1)経営方針」という見出しの下に「〇〇を目指す」と記載しており、また「(3)今後のプラン」という見出しの下には「目標は〇〇である」との記載がありました。ですが、これらは「(2)目標」という見出しの下に書くべき内容であり、見出しと内容の整合性がとれていませんでした。

 そこで、その修正をしていただきましたが、単に見出しを設けて書くだけでなく、書いた内容がその見出しの下に書くべき内容かどうかを検討し、書くべきことを書くようにして、読み手の混乱を防ぐ必要があります。

持続化補助金に採択された飲食店の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(3)今後のプランに時間軸を設ける

 多数の計画書を拝見していると、何を実施するのかは分かるものの、それをいつ実施するのかが分からないケースが散見されます。このことは、計画の具体性が低いことを意味しており、それは実現可能性に直結すると言えるでしょう。

 いつ何をするのかが明確になることで実行はされやすくなりますから、同社は「(3)今後のプラン」という見出しの下に3年間の時間軸をとり、各年に何を実施するのかを示しました。

 今回は、小規模事業者持続化補助金に採択された工務店の計画書から、<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」記載のポイントとして(1)内容を大きく切り分ける、(2)見出しと内容の整合性を図る、(3)今後のプランに時間軸を設ける、を挙げました。次回は<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

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