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持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方②

 新型コロナウイルス感染症の影響が広がり始めた2020年の春に、行政は売上高が半減した事業所を対象に100~200万円を支給する持続化「給付金」制度を立ち上げました。これをきっかけに「貰えるものは貰おう」という意識が事業者に広く浸透していった印象があります。

 行政からいただけるお金は、上記のような「給付金」の他にも「助成金」「協力金」など様々な名称のものがありますが、「補助金」が他のものと異なるのは、原則として作成した計画書の完成度によって採択が決まるという点です。よって、補助金を手にするには応募条件を満たすだけでなく、完成度の高い計画書を作成する必要があります。

 そのため、計画書の作成経験がなかったり、計画など考えたこともなかったりする方は、どのように計画書を書けば良いのか、悩む場合もあります。そこで弊社では、そのような方を対象に、採択された計画書のポイントを紹介していますが、前回の記事から工務店の事例をご紹介しています。

 今回もその工務店の事例から<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」をどのように記載するべきかを見ていきます。なお、計画書フォーマットは以下のサイトからダウンロードしてください。

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1.持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(1)内容を大きく切り分ける

 当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」ですが「顧客ニーズ」と「市場の動向」を一緒に書こうとすると内容が混在してしまう恐れがあるので、まず(1)顧客ニーズ、(2)市場の動向、という見出しを置いて、内容を大きく2つに切り分けました。

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(2)「顧客ニーズ」を切り分ける

 同社は、補助事業を通じて新たなターゲット層を開拓しようと考えていました。そこでその顧客が持つニーズを記載する必要がありますが、既存顧客が持つニーズにも触れておくことにしました。

 この背景にあるのは、新たなターゲット顧客層のニーズを記載する方が優先順位は高いものの、既存顧客も売上はもたらしますから、その顧客層のニーズをないがしろにするわけにはいかないという考え方です。

 よって(1)顧客ニーズという見出しの下に、①既存顧客のニーズ、②新規顧客のニーズという見出しを設け、それぞれのニーズを箇条書きにしました。

持続化補助金に採択された飲食店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(3)「市場の動向」を切り分ける

 同社が「市場の動向」に記載したのは、前述の「顧客ニーズ」を踏まえ、様々なニーズをもった顧客が全体としてどのような動向であるのかという点と、そのような顧客をターゲットとしている自社以外の同業者、つまり競合他社がどのような動向であるのかという点です。

 よって(2)市場の動向という見出しの下に、①ターゲット顧客の動向、②競合の動向という見出しを設けました。①に関しては、ターゲット顧客が居住するエリアにおける新設住宅着工戸数の推移などを、②に関しては、既存事業と新規事業それぞれにおける、競合の社名・住所・特徴を一覧表にして盛り込みました。

 同社は「①ターゲット顧客の動向」を示したことで、自社の今後の戦略が顧客の動向にマッチしていることを示すことができ、「②競合の動向」を示したことで、当欄の次にある「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の説得力を向上させることができた印象があります。

 今回は、小規模事業者持続化補助金に採択された工務店の計画書から、<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」記載のポイントとして(1)内容を大きく切り分ける、(2)「顧客ニーズ」を切り分ける、(3)「市場の動向」を切り分ける、を挙げました。次回は<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

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