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経営革新計画で業績回復!中古トラック販売店の「新たな取組み」

1.経営革新計画で業績回復!中古トラック販売店の「新たな取組み」


 一部大手企業の不正により、中古車販売業界は風評被害を受け、業績が厳しくなっていますが、かつて、ある中古トラック販売店は、経営革新計画を作成・実施することで、業績を回復させました。そこで、同社の経営革新計画を事例として取り上げ、経営革新計画の作成方法を解説していきます。今回は当該計画書内「新たな取組みの内容」について述べていきます。

 なお、経営革新計画の制度については以下の記事をご参照ください。

■経営革新計画「新たな取組みの内容」とは

 経営革新計画に記載する「新たな取組みの内容」とは、経営革新計画の承認要件である「新事業活動」に該当するものです。具体的には、以下に該当する取組みが該当します。

  • 新商品の開発又は生産

  • 新役務(サービス)の開発又は提供

  • 商品の新たな生産又は販売の方式の導入

  • 役務(サービス)の新たな提供の方式の導入

  • 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動

 これらの取組みは、いずれも企業が新たな価値を創造し、経営の向上を図るために必要不可欠なものとなります。では、どのようにすれば「新たな取組み」を見出せるのでしょうか。

■アンゾフの成長ベクトルとは?

 当記事では「新たな取組みの見出し方」としてアメリカの経営学者イゴール・アンゾフが提唱した「アンゾフの成長ベクトル」を取り上げます。これは、企業の成長戦略を「製品・サービス」と「顧客」の2軸に分けて整理したもので、以下の4つに分類されます。

  • 市場浸透戦略:既存製品を既存市場へ展開する戦略(上図A)

  • 新市場開拓戦略:既存製品を新規市場に展開する戦略(上図B)

  • 新製品開発戦略:新製品を既存市場に展開する戦略(上図C)

  • 多角化戦略:新製品を新規市場に展開する戦略(上図D)

 この4つの戦略は、企業の成長戦略を立案する際に、自社の現在の状況や経営資源を踏まえて、どの戦略を重視していくべきかを検討する際に役立ちます。では、どのように「アンゾフの成長ベクトル」を使えば「新たな取組み」が見出せるのでしょうか。

■アンゾフの成長ベクトルで新たな取組みを見出す

 「新たな取組み」のアイデアを探す際に、まずは現在、自社はどのような市場浸透戦略(上図A)を採っているのかを検討します。つまり、どのような顧客に、何を提供しているか、を検討します。

 複数の顧客層に、複数の商品・サービスを提供しているとしたら、メインの顧客層はどのような層なのか、メインの製品・サービスは何なのかを検討します。

 その上でもし、既存の製品・サービスを、新規の顧客に提供していくとしたら、どのような顧客が想定できるのかを検討します。これが新市場開拓戦略(上図B)へ進む方向です。

 それと同時にもし、新規の製品・サービスを、既存の顧客に提供していくとしたら、どのような製品・サービスが想定できるのかを検討します。これが新製品開発戦略(上図C)へ進む方向です。

 まずは、市場浸透戦略を検討し、その上で、新市場開拓戦略、新製品開発戦略を検討しますが、その中で多角化戦略(上図D)が発案できることがあります。今回事例で取り上げた中古トラック販売店は、新製品開発戦略を採用することにしましたが、詳細は、次回の記事で述べていきます。

■経営革新計画「新たな取組み」策定のまとめ

 アンゾフの成長ベクトルは、経営革新計画の「新たな取組み」を見出すためのフレームワーク(思考の枠組み)です。次回の記事では、アンゾフの成長ベクトルを使って、中古トラック販売店の事例を踏まえて、新製品開発戦略の具体的な内容について解説します。

2.ロードサイド経営研究所ホームページ

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