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中古トラック販売店が経営革新計画で業績回復!その新たな取組みとは?

1.中古トラック販売店が経営革新計画で業績回復!その新たな取組みとは?

 一部大手企業の不正により、中古車販売業界は風評被害を受け、業績が厳しくなっていますが、かつて、ある中古トラック販売店は、経営革新計画を作成することで、業績を回復させました。そこで、同社の経営革新計画を事例として取り上げ、その作成方法を解説していきます。

 今回は当該計画書に記載した同社の「新たな取組みの内容」について述べていきます。なお、経営革新計画の制度については以下の記事をご参照ください。

■中古トラック販売店の現状と課題

 同社は27年前に創業し、中古トラックの販売を主力事業としています。新型コロナウイルスの感染拡大により、カラオケ店や居酒屋など飲食店の休業や営業時間の短縮によって、これら業界向けの配送量が激減し、中古トラックの買い替えや増車も減少したことで、業績が悪化しました。

 一方、食品スーパーやネット通販の利用者が増加したことで、スーパー向け・個人向けの配送量は増加しました。しかし、これらの配送業者における中古トラックの買い替えや増車需要は、同社の売上減少幅を埋めるまでには至りませんでした。

 そのような厳しい状況に陥ってしまった同社の強み・弱みとしては、以下が挙げられました。

【強み】

  • ノウハウ・専門性を有している。

  • 迅速性がある。

  • ユーザーの安心感を高める取組みをしている。

  • 代表者の人脈を活用できる。

  • 車両の付加価値を高めている。

【弱み】

  • 訴求力・情報発信力。

  • 人的・物的資源の制約。

 このような強みと弱みを持つ同社は、競合・顧客動向や条例の変更を踏まえ、3年後に達成したい売上高と経常利益を定め、顧客層の拡大と売上増加、業務効率化と生産性向上を課題として設定しました。そして、この課題を解決するために、新たな取組みとして以下を経営革新計画に記載しました。

■新サービスの4つの要素:新規性・実現性・採算性・社会性

 同社は、車両の排気システムのクリーニングを新たなサービスとして市場に投入することにしました。これにより、同社でトラックを購入した顧客が、同社へ定期的にクリーニングをするために訪れる可能性が高まり、顧客との関係性が深まることが期待できます。

 そして、当経営革新事業は「当社の外部環境」で示した競合他社は実施していないことから新規性があり、これを利用する顧客の支出は大きくないことから実現性があることを示しました。

 また、低い原価率で採算が取れ、大気汚染物質の排出減少による健康被害の減少や、運送事業者の利益増加による納税額の上昇につながるため、社会性もあることを述べました。

 さらに、今回の新事業を行うきっかけ・経緯や他社追従のリスクと対抗策も述べました。

■まとめ

 以上が、中古トラック販売店が経営革新計画に記載した「新たな取組み」の内容です。同社は、自社の強みと弱みを分析し、市場ニーズに応える新サービスを開発しました。このサービスは、新規性・実現性・採算性・社会性の4つの要素を満たしており、同社の業績回復に寄与することが期待されます。

 なお、次回の記事では、当経営革新計画の「販売計画」について述べていきます。

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