持続化補助金に複数回採択された流通業の計画書作成事例②
同社は制服や作業着の卸・小売をしていますが、2度目の持続化補助金申請に取り組むために弊社が計画書の作成をご支援し、結果として採択されました。そこで同社の事例を用いて、採択を引き寄せる計画書の書き方について述べていきますが、今回は<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。
1. 持続化補助金に複数回採択された流通業の計画書作成事例「企業概要」編
同社は「企業概要」欄に【基本情報】【立地】【経歴・沿革】【売上・利益総額の大きい商品】という見出しを設けましたが、これら見出しに基づく内容をどのように記載していったのかを以下でご紹介していきます。
持続化補助金に複数回採択された流通業の計画書作成事例「企業概要」編(1)読みやすさを意識する
同社は【基本情報】という見出しの下、2列8行の表を作成しました。そして、左側の列には事業内容・営業時間・従業員数・取引銀行・主要仕入先・主要販売先・売上構成・加盟団体といった項目を設け、右側の列にはそれぞれの内容を記載しました。
また【経歴・沿革】という見出しの下、経営者の経歴や、創業から現在までの会社の沿革も記載しましたが、これは箇条書きを活用しました。このように表や箇条書きを活用することは、長々と文章だけで説明を述べるよりも読みやすく、結果として内容の理解が進むことが期待できます。
持続化補助金に複数回採択された流通業の計画書作成事例「企業概要」編(2)ビジュアルに訴求する
お菓子やおやつを取り扱う企業であるESSPRIDE社が、従業員数300名未満の企業で働く経営者と一般社員それぞれ200名を対象として2016年に実施した調査では、経営者の62.0%、一般社員の79.0%が、ホームページやパンフレットに経営者の写真が掲載されている方が、そうでないものよりも信頼できると答えました。
今回の事例企業では【経歴・沿革】の見出しの下に経営者の写真を盛り込みましたが、上述の調査結果が示すように、顔の見える計画書は、文章だけの計画書よりも信頼性が高まると言えるでしょう。
また【立地】という見出しの下、同社は所在地の地図も盛り込んでいました。同社は一般消費者も取引先としており、立地は経営において重要なファクターとなりますが、地図を用いてビジュアルに訴求しました。
持続化補助金に複数回採択された流通業の計画書作成事例「企業概要」編(3)数字で現状を説明する
同社は【売上・利益総額の大きい商品】という見出しの下、売上高と利益額の大きい商品ベスト5の一覧表を盛り込みました。同社は単品管理をしっかり行っていたので、直近期1年間の売上高と利益額を1円単位で把握しており、その金額も記載して現状を説明しました。
数字はでっち上げのものでない限り、客観的な事実として捉えることが可能ですので、それを用いることで信憑性の高い説明が可能になります。当補助金のホームページで公表されている計画書の記載例においても、数値を用いた現状の説明が盛り込まれていることから、このような記載は採択を引き寄せると考えられます。
今回の記事では、複数回採択された事業者の事例を用いて<経営計画>「1.企業概要」のポイントとして、(1)読みやすさを意識する、(2)ビジュアルに訴求する、(3)数字で現状を説明する、を挙げました。次回は引き続き<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」のポイントを見ていきます。
【弊社ホームページ】
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