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持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方④

 同院は女性専門の鍼灸院ですが、これまで広告費を使った販促活動はしていませんでした。そんな中、同院代表は小規模事業者持続化補助金の制度を知り、当補助金を活用して、ホームページの更新、web広告の実施、リーフレットの作成をすることにしました。

 そこで、同院代表は当補助金を申請するための計画書を作成しましたが、弊社はそれをブラッシュアップするお手伝いをし、結果として当補助金に採択されました。そこで同院を事例に、採択を引き寄せる計画書の書き方を解説していきますが、今回は<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

1.持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編

持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(1)見出しを設ける

 強みを長々と文章で説明するケースが散見されますが、読み手としては集中力が途切れがちとなり、結果として伝えたいことが伝わりにくくなってしまうリスクが高まってしまいます。

 同院は5つの強みを当欄に記載しましたが、それぞれの強みにおいて見出しを設け、その上で説明を数行述べるという形をとりました。このことは、数行を費やして述べた強みを一言で言い換えるとその強みの見出しになるということです。

 これによって、読み手は5つの見出しから強みの全体像を把握しやすくなり、その上で説明を読むことができるので、理解が深まりやすくなるという効果が期待できることになりました。

持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(2)競合と比較したことを述べる

 前回の記事で同院が「2.顧客ニーズと市場の動向」欄に競合動向を盛り込んだことを示しました。この目的のひとつとして、正確な「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を洗い出すことが挙げられます。

 強みは競合と比較して優れている経営資源ですから、比較対象が明確になっていれば、記載した「強み」の説得力は高まることが期待できます。そこで、同院では「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載した内容は「2.顧客ニーズと市場の動向」に記載した競合と比較した結果であることを述べました。

持続化補助金に採択された鍼灸院の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(3)要因に目を向ける

 同院代表が当欄に記載してこられた強みのひとつに「東洋医学だけでなく西洋医学的見地でも患者を診ることができる」という内容のものがありました。ですが、これはあくまでも強みを使った結果であって、強みではないと言えます。なぜ「東洋医学だけでなく西洋医学的見地でも患者を診ることができる」のか、つまり、その要因が強みとなります。

 このように結果を強みとして述べていた部分がいくつかありましたので、その要因に着目して強みを洗い出していただきました。この点は陥りやすい罠と言え、自社の強みを正しく洗い出すためのポイントのひとつですので、留意したいところです。

 今回のコラムでは、持続化補助金に採択された鍼灸院が<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を記載した際のポイントとして(1)見出しを設ける、(2)競合と比較したことを述べる、(3)要因に目を向ける、を挙げました。次回の記事では「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

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