持続化補助金でチラシを制作した飲食店の計画書作成ポイント①
その和食店は40年以上の間、地域密着型で営業を続けてきましたが、高齢の顧客が同店を利用しやすくするために、お座敷に椅子を設置するとともに、チラシを作成して新聞折込みによる広告をしようと考えました。
同店は、それらにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達しようと考え、申請に用いる計画書を作成し、その後、弊社とともにブラッシュアップした結果、採択という結果を掴むことができました。
そこで今回の記事から、同店の計画書を参考にして、採択を引き寄せる計画書の書き方を見ていきます。初回の今回は<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。
1. 持続化補助金でチラシを制作した飲食店の計画書作成ポイント【企業概要】編
持続化補助金でチラシを制作した飲食店の計画書作成ポイント【企業概要】編(1)数値で現状を説明する
同店は「売上構成」という見出しを設け、ランチ・ディナー・宴会・出前それぞれの直近期における売上高と構成比(直近期1期分の全体売上高に占める割合)を示した一覧表を盛り込んでいました。これにより、どのような需要に支えられている店舗なのかが分かりやすくなります。
また、売上高が多いメニューを多い順から5つピックアップし、その金額と利益を示した一覧表も盛り込んでいました。これにより売れ筋商品が明確になり、今後、注力して売上を伸ばすべきメニューが何なのかが分かりやすくなります。
特に、令和元年度補正予算・令和3年度補正予算小規模事業者持続化補助金<一般型>の公募要領には、審査の観点のひとつに「自社の経営状況分析の妥当性」として自社の経営状況を適切に把握しているかという点が示されており、同店のように数値で現状を示すことは、現状を適切に把握していると考えられ、採択を引き寄せるポイントになるはずです。
持続化補助金でチラシを制作した飲食店の計画書作成ポイント【企業概要】編(2)地図を盛り込む
店舗ビジネスは、立地条件が業績に大きな影響を及ぼしますので、同店はそれを踏まえて店舗の立地が分かる地図を盛り込んでいました。
この際に、同店が立地する都道府県の場所が分かる日本地図、同店が立地する市区町村の場所が分かる都道府県地図、同店の立地場所が分かる市区町村の地図、そして同店の外観写真を盛り込んで、同店が立地する都道府県や市区町村に縁もゆかりもない方でもリアリティが高まるように工夫を凝らしました。
持続化補助金でチラシを制作した飲食店の計画書作成ポイント【企業概要】編(3)リアリティを訴求する
同店は、経営者とその妻で店舗運営をしていますが、計画書にお二方の写真を盛り込んでいました。このように働く方の写真を盛り込むことは、ビジュアルに訴求することができ、リアリティが高まる効果が見込めます。顔の見える計画書は、信頼性も高まる効果が見込むことができ、採択を引き寄せたポイントのひとつと言えるでしょう。
今回は、飲食店が作成した<経営計画>「1.企業概要」のポイントとして(1)数値で現状を説明する、(2)地図を盛り込む、(3)リアリティを訴求する、を挙げました。次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
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