持続化補助金に採択された学習塾の事例から学ぶ計画書の書き方④
「あなたが過ごした昨日という日は100点満点中、何点の日でしたか?」と問われ、仮に60点の日だった場合、その60点は狙って獲得した点数ではなく、結果としての60点であるはずです。
では、3年前からその日を100点にするべく、計画を立て、その計画通りに行動をしてきたとしたら、60点ということは多分ないはずで、100点という目標が達成できたかもしれませんし、それに及ばずとも60点以上の高得点になる可能性は高まるはずです。
このように、計画とは達成の準備から達成の実現までのプロセスを見える化したものとも言えるでしょう。今回見ていく<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」は、現状や補助事業の内容を踏まえて、達成したい目標に向かって何をするのかを示した全体計画の内容が求められていると解釈できます。
当補助金の採択を目指していたその学習塾が作成した計画書をブラッシュアップするために、弊社はいくつかアドバイスをし、結果として同社は採択されました。その内容を踏まえて今回の記事では、当欄の具体的な記載方法についてそのポイントをご紹介していきます。
1.持続化補助金に採択された学習塾の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編
持続化補助金に採択された学習塾の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(1)ヌケモレを発生させない
当欄のタイトルは「経営方針・目標と今後のプラン」ですので、「経営方針」「目標」「今後のプラン」の記載が求められていると判断できますが、同社が記載してきた内容は「目標」と「課題」になっており、「経営方針」「今後のプラン」のヌケモレが発生していました。
このようなヌケモレを発生させないために、見出しを用いることは一考の余地があります。見出しがあっても内容が見出しと一致していないケースもありますが、見出しがあることは、その内容で書かないといけないという書き手の意識付けにも繋がり、ヌケモレを防ぐ可能性は高まると言えます。
よって「経営方針」「目標」「今後のプラン」という見出しを設け、その見出しに沿った内容を記載していただきました。
持続化補助金に採択された学習塾の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(2)目標には期限を設ける
同店が記載してこられた「目標」は単なる「目標」ではなく、「5年後に達成する目標」であることが明記されていました。目標は掲げることではなく、達成することが重要であるはずです。そのためには、いつまでに達成するのかという期限を設けることが必要です。
多くの計画書を拝見していると、この「期限」の観点が抜けているケースが散見されますので、留意したいポイントになります。なお、目標は達成することが前提ですので「達成したい」ではなく「達成する」と述べる必要があります。この言葉の使い方ひとつで目標達成への意気込みは伝わるものです。
最近は結婚を申し込むプロポーズは流行らない印象がありますが、この際に「君を幸せにしたいと思います」よりも「君を幸せにします」と述べたほうが相手の心が動きやすいのと同義と言えるでしょう。
持続化補助金に採択された学習塾の事例から学ぶ計画書の書き方【経営方針・目標と今後のプラン】編(3)計画を表で示す
前述の通り、同社は「今後のプラン」を記載していなかったわけですが、「今後のプラン」は補助事業の内容も含んだ今後の全体計画を示す必要があります。これを記載するにあたって、弊社がお勧めしているのは、縦軸に実施事項、横軸に時間軸をとった表を作成し、いつ何を行うのかが分かるようにすることです。
縦軸は経営資源を充実させるための実施事項を列挙します。経営資源の構成要素は「人」「物」「金」「情報」とされますが、具体的には以下が挙げられます。
人的資源を充実させるための実施事項:募集、採用、教育など
物的資源を充実させるための実施事項:設備投資、製品開発、店舗改装など
財務的資源を充実させるための実施事項:補助金申請、金融機関との打ち合わせなど
情報的資源・ノウハウを充実させるための実施事項:情報の受発信など
また、5年後の目標を設定したのであれば、横軸は5年間の時間軸をとると整合性がとれるでしょう。さらに、1年を4半期に区切って、取り組む時期がある程度細かく分かるようにすると計画としての有効性も高まるでしょう。
今回の記事では、持続化補助金に採択された学習塾の事例から<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」欄記載のポイントとして(1)ヌケモレを発生させない、(2)目標には期限を設ける、(3)計画を表で示す、を挙げました。次回は<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。
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