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持続化補助金に採択されたカフェの事例から学ぶ計画書の書き方(5)

 持続化補助金を申請するには<経営計画>と<補助事業計画>を作成する必要がありますが、今回から見ていく<補助事業計画>では、補助金を何になぜ使うのか、そして何を実施するのかを説明することになります。

 この書き方の前提ですが、例えば子どもからお小遣いをせびられた場合、親としては何に使うのか、なぜ使うのかなどを質問し、お小遣いを渡すことが有効かどうかを判断し、そうであれば子供の要求に応じるはずです。

 同様に、補助金を交付する側としては、それを何に使うのか、なぜ使うのかなどを把握し、その有効性を判断するはずであることを意識しながら<補助事業計画>を作成する必要があると言えます。

 特に今回見ていく「2.販路開等(生産性向上)の取組内容」は、その内容の具体性が問われ、採択に大きな影響を及ぼす欄と言えるでしょう。では、実際に当補助金に採択されたカフェは当欄をどのように記載したのか、そのポイントを以下で述べていきます。

1. 持続化補助金に採択されたカフェの事例から学ぶ計画書の書き方[販路開等(生産性向上)の取組内容編]

持続化補助金に採択されたカフェの事例から学ぶ計画書の書き方[販路開等(生産性向上)の取組内容編]ポイント①外部環境の変化を踏まえた内容を記載する

 同店の補助事業は、テラス席の改修による集客力の向上です。テラスとは建屋に繋がる外部にあり、地面より一段高く、床が人工物でできたスペースを指しますが、この改修の背景には新型コロナウイルス感染症の拡大がありました。

 同店はテラス席の他に、建屋内でも喫茶を楽しむことが出来ますが、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、来店客の多くは建屋内の密閉状態による感染リスクを嫌い、テラス席を使うようになりました。

 ですが、同店のテラス席は老朽化が進んでおり、床が抜けるリスクがあり、この機会に席の間隔も離し、店外の風景もより楽しめるレイアウトにするための改修を行うことにしました。このように外部環境の変化に応じた取組みであることを説明することで、補助事業の妥当性が高まり、このような記載は採択を引き寄せたポイントと考えられます。

持続化補助金に採択されたカフェの事例から学ぶ計画書の書き方[販路開等(生産性向上)の取組内容編]ポイント②強みを活用する

 同店の強みのひとつに、自然に囲まれた立地により顧客に癒しを与えられることが挙げられます。そのような強みを活かすべく、改修後のテラスは風景が堪能できるレイアウトにすることにしました。

 強みを活用することは、小規模事業者が事業を拡大するための鉄則と言えます。よって、補助金を使ってその強みを活用・強化するといった補助事業を打ち立てたことは、同店が採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

持続化補助金に採択されたカフェの事例から学ぶ計画書の書き方[販路開等(生産性向上)の取組内容編]ポイント③具体的に記載する

 当補助金の公募要領内「審査の観点」には「補助事業計画の有効性」として「補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか」という記載があります。

 物事を具体的に述べるための有効な観点として、いつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)からなる5W1Hがあります。同店は、テラス席の改修について、この5W1Hを明確に記載した点も採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

 今回の記事では、持続化補助金に採択されたカフェの<補助事業計画>「2.販路開等(生産性向上)の取組内容」の記載ポイントとして、①外部環境の変化を踏まえた内容を記載する、②強みを活用する、③具体的に記載する、を挙げました。次回は「4.補助事業の効果」を見ていきます。

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