持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方(5)
同社は新規事業を立ち上げる際に、ホームページやチラシで告知をしようと考えましたが、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)で調達することにしました。
当補助金は、上記のようなウェブ関連費用や広報費の他に、委託外注費や機械装置等費といった費目で、主に販路を開拓する目的の費用を補助します。補助率は3分の2、通常枠ですと上限50万円ですので、この50万円を補助していただくには75万円の対象経費を支出する必要があります。
そして、この補助を受けるには、申請時に計画書を提出し、審査に通る必要がありますので、計画書の完成度が問われます。同社は採択という結果を得ることが出来ましたが、どのようにして計画書を作成したのか、今回の記事では<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」における記載ポイントを述べていきます。
1.持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【販路開拓等(生産性向上)の取組内容編】
持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【販路開拓等(生産性向上)の取組内容編】①5W1Hで説明する
同社は、ホームページを作成・設置するにあたり、「いつ作成するのか」「だれが作成するのか」「なにを作成するのか」「なぜ作成するのか」「どこに設置するのか」「どのように作成するのか」という形で説明を盛り込みました。
同じく、チラシを作成・配布するにあたり「いつ作成するのか」「だれが作成するのか」「なにを作成するのか」「なぜ作成するのか」「どこに配布するのか」「どのように作成するのか」という形で説明を盛り込みました。
このように5W1Hを活用して説明を盛り込んだのは、公募要領の「審査の観点」に記載のある「2.書面審査」に「補助事業計画の有効性」として「補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。」という審査項目があるためです。
同社のように、審査項目を意識して、具体的に補助事業を説明したことは、採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。
持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【販路開拓等(生産性向上)の取組内容編】②ホームページの内容を説明する
同社は、上記の5W1Hを用いたホームページに関する説明の「なにを作成するのか」の部分で、そのホームページの特徴を述べました。ですが、より詳しく述べるべく、5W1Hの説明に加えて、トップページに掲載する内容、その他のページのテーマや記載内容を述べ、どのようなホームページを作成するのかを示しました。
これは、公募要領の「審査の観点」に記載のある「2.書面審査」に「補助事業計画の有効性」として「補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。」という記載があり、この「創意工夫の特徴」をより訴求する狙いがありました。
持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【販路開拓等(生産性向上)の取組内容編】③チラシの配布地域を説明する
同社は、作成したチラシをポスティングする計画ですが、配布エリアの地図を掲載するとともに、エリア内の各地区に対して何部のチラシを配布するのか、一覧表を盛り込みました。
併せて、当補助金制度に採択されてから補助事業が終了するまでのスケジュールも盛り込みましたが、これらにより、補助事業の内容が具体的に示されることとなり、採択を引き寄せるポイントになったと言えるでしょう。
今回は持続化補助金の採択を引き寄せる<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の記載ポイントとして、①5W1Hで説明する、②ホームページの内容を説明する、③チラシの配布地域を説明する、を挙げました。次回は「4.補助事業の効果」を見ていきます。
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