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持続化補助金とは?わかりやすく解説してみた【審査の観点編(3)】

 「計画を作成することは役に立つことなんですね」ある会社の取締役が私に向けて言いました。この方は、小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)を申請するために、計画書の作り方を知りたいとご相談に来られました。

 そこで、作り方をお伝えし、それに基づいて取締役が計画を作成し、それを持参し、改善点を相談し、といったサイクルを何度か繰り返す中で、冒頭の発言がありました。これまで計画というものを作ったことがなく、行き当たりばったりで仕事をしてきたものの、現状を見据えた上で数年後の自社を描くことの重要性を感じたということでした。

 これまで様々な事業者に対して、持続化補助金の申請をするための計画書作成支援をしてきましたが、この取締役のような感想を多くの方からいただきました。

 ただし、補助金に申請するための計画書を作成するなら、補助金に採択されたいのは当然のことです。では、そのような計画書はどのようなものなのかということが、持続化補助金の公募要領「審査の観点」の「Ⅱ.書面審査」に記載されています。

 下図は「令和元年度補正予算・3年度補正予算小規模事業者持続化補助金<一般型>公募要領」の第6版に記載されている「Ⅱ.書面審査」であり、これらの項目を満たすことで採択される可能性が高まりますし、自社の経営に効果も出るでしょう。

 当記事では、持続化補助金に採択される可能性を高めるべく、上図「Ⅱ.書面審査」の赤枠部分「③補助事業計画の有効性」に記載のある前半2項目の内容を可能な限り、わかりやすく解説していきます。

1. 持続化補助金とは?わかりかすく解説してみた【審査の観点編(3)】

持続化補助金とは?わかりやすく解説してみた【審査の観点編(3)】①5W1Hを明確に示す

 まず「③補助事業計画の有効性」の各項目は、<補助事業計画>を審査する際に用いられるものと考えられます。

 そして、その1つめ「補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。」ですが「具体的」に対応するために、いつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)の5W1Hを「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」へ明確に示すことをお勧めしています。

 例えば、持続化補助金でホームページの作成費用を調達するのであれば、以下を記載するということです。

  • いつホームページを作成するのか

  • だれが依頼してだれが作成するのか

  • なにを作成するのか(「ホームページを作成する」では身も蓋もありません。この部分の書き方はこちらの記事を参考にして下さい)

  • なぜホームページを作成するのか

  • どこでホームページを作成するのか

  • どのようにホームページの作成事業を進めるのか

 これらを明確にするために、基本的に見積書の取得をお勧めしています。見積書を取得するということは、ホームページのコンセプトや内容、手掛ける業者などが具体的になるからです。

持続化補助金とは?わかりやすく解説してみた【審査の観点編(3)】②因果を丁寧に繋ぐ

 次に「地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。」について見ていきます。

 まず<補助事業計画>「4.補助事業の効果」には、補助事業を実施することによって<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」に記載した方針・目標が達成できるという効果を記載します。

 ですが、例えばリピーターを増やす経営方針の下、年間売上高目標を1,000万円とした事業所がダイレクトメールを送付する補助事業を展開するとします。それによる効果を「ダイレクトメールを送付することにより年間売上高1,000万円が達成できる」では、説得力に不安があります。

 これは、ダイレクトメールを送付することと年間売上高1,000万円の達成に直接的な関係が見出せないからです。よって「ダイレクトメールを送付することによって、〇〇が実現されるため、年間売上高1,000万円が達成される」の〇〇を丁寧に記載する必要があります。

 例えば「ダイレクトメールを受け取った10,000人のうち1,000人が来店し、1人1,000円の購買が見込めるため、通常の売上高800万円に100万円がプラスされる。また、ダイレクトメールを受け取って来店された顧客の1割にあたる100人が継続的に月1回ペースで再来店し、1人1,000円の購買が見込めるため、月10万円×12か月で120万円がプラスされる。よって、年間売上高1,000万円が達成される」といった形です。

 このように、原因と結果を丁寧に繋ぐことで、審査項目の「補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効」であることが訴求できるでしょう。

 今回の記事では、公募要領「審査の観点」に記載のある「Ⅱ.書面審査」の「③補助事業計画の有効性」の前半2項目について解説をしてきました。次回は「③補助事業計画の有効性」の後半2項目について解説をしていきます。

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