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持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方③

 フランスの画家であるルノワールは「百の欠点を無くすより、ひとつの長所を伸ばせ」と言いましたが、これは経営にも当てはめることができます。

 自社の経営資源のうち、競合より優れているものは強みつまり長所、競合より劣っているものは弱みつまり短所とされますが、補助金の使い方として弱みを克服する方向性は、競合に追いつこうとするわけですから、差別的優位性を構築することは困難と言えます。

 これに対して、強みはもともと差別的優位性がありますので、これを伸ばし活用する方向性は、競合をより引き離すわけですから、効果が上がりやすいと言えるでしょう。このことは、小規模事業者持続化補助金の計画書フォーマットには強みを記載する欄はあるものの、弱みを記載する欄はないことからも言えるはずです。

 今回は、持続化補助金に採択された工務店が作成した計画書の<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を取り上げ、採択を引き寄せる当欄の書き方を見ていきます。

1.持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(1)内容を大きく切り分ける

 当欄のタイトルは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」であり「自社の強み」と「自社の提供する商品・サービスの強み」の記載が求められているはずです。しかし、これらをまとめて書こうとすると、内容が混在して読みにくさが増してしまうリスクが高まるでしょう。

 読みにくいということは、内容が理解しにくいということであり、読み手が良い評価を与えることは困難になりますから、採択を得る可能性が下がると言えます。そこで同社は「自社の強み」と「自社の提供する商品・サービスの強み」という見出しを設けて、内容を大きく切り分けました。

持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(2)「自社の強み」を切り分ける

 冒頭で述べたように、自社の経営資源のうち競合より優れているものは強みなわけですが、経営資源の構成要素として「人」「物」「金」「情報」が挙げられます。よって「自社の強み」は「人的資源の強み」「物的資源の強み」「財務的資源の強み」「情報的資源の強み」から構成されると言えます。

 それぞれの強みを具体的に示すと以下が挙げられます。

  • 人的資源の強み:経営者や従業員の経歴、スキルなどの強み

  • 物的資源の強み:商品、設備、店舗・工場などの強み

  • 財務的資源の強み:内部留保の量、金融機関との関係性、支払い状況などの強み

  • 情報的資源の強み:受発信している情報の質や量、ノウハウなどの強み

 同社は「自社の強み」の下、この4つの見出しを設けて内容を切り分けました。

持続化補助金に採択された飲食店の事例から学ぶ計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】編(3)「物的資源の強み」を切り分ける

 前述の通り、物的資源は商品、設備、店舗・工場などが挙げられます。ですが、物的資源の強みとして「商品の強み」を記載してしまうと「自社の提供する商品・サービスの強み」と内容が重複してしまいます。

 よって、同社は「自社の強み」の中の「物的資源の強み」として「商品の強み」は記載せず「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」として切り分けて記載しました。

 今回は、小規模事業者持続化補助金に採択された工務店の計画書から、<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービス」記載のポイントとして(1)内容を大きく切り分ける、(2)「自社の強み」を切り分ける、(3)「物的資源の強み」を切り分ける、を挙げました。次回は<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

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