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持続化補助金の計画書記載例(珈琲店)から紐解く採択のポイント(1)

 小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)に採択されるには、<経営計画>と<補助事業計画>の書面審査を通過する必要があり、完成度の高い計画書を作成する必要があります。

 とはいえ、作成経験がない方にしてみると、何をどのように記載するべきか悩ましいところでしょう。そこで、当補助金のホームページでは記載例が公開されています。

 当記事では、このうち「珈琲店」のものを用いて、当補助金に採択される計画書のポイントを探っていきます。今回は<経営計画>「1.企業概要」を見ていきますが、以下のサイトからダウンロードした記載例を見ながら当記事を読んでいただくと、理解が深まるでしょう。

【商工会議所管轄地域で事業を営んでいる方向け】

【商工会管轄地域で事業を営んでいる方向け】

1. 持続化補助金の計画書記載例(珈琲店)から紐解く採択のポイント(1)

持続化補助金の計画書記載例(珈琲店)から紐解く採択のポイント【企業概要編】①見出しを設ける

 書面審査を通過するには、計画書の内容を読み手に理解していただく必要があります。よって読みやすさを意識して計画書を作成することは、読み手の集中力を削がず、理解が進みやすくなることが期待できます。

 読みやすさを高める方策のひとつに、見出しを設けることが挙げられます。これにより読み手としては、どの部分に何が記載されているのかが一目で分かるようになり、書き手としては、見出しに沿った内容を記載しやすいので、内容がテーマから逸れにくくなります。

 当記載例では<経営計画>「1.企業概要」欄に「概要」「立地場所」「主な商品」「各商品の売上等」「売り上げの状況」「業務状況」といった見出しを設け、このようなメリットを享受しようとしていたことが伺えます。

持続化補助金の計画書記載例(珈琲店)から紐解く採択のポイント【企業概要編】②図表を用いる

 内容を読みやすくする方策として、見出しの他に図表を用いることも挙げられます。文章だけでの説明は、内容にメリハリがなく、読み手としては飽きてくるものですが、結果として読み飛ばされて、伝えたいことが伝わりにくくなるリスクが発生します。

 そこで、効果的に図表を挟むことで、このようなリスクを抑えることが期待できますが、当記載例では<経営計画>「1.企業概要」欄に、店舗事業とオンライン事業のメニュー、売上高、売上総利益、売上シェア(全売上高のうち当該事業の売上高が占める割合)、客単価を表にして盛り込んでいます(下図参照)。

 また、売上総額と利益総額の大きい商品ベスト3を挙げ、それぞれの売上高と利益を記載(下図参照)し、前述したリスクを抑え、読みやすさの向上を狙っています。

持続化補助金の計画書記載例(珈琲店)から紐解く採択のポイント【企業概要編】③数値で経営状況を説明する

 今回見ている<経営計画>「1.企業概要」欄は、自社の自己紹介の場とも表現できますが、この自己紹介の内容として、自社の経営状況を数値で説明することは、客観性が担保され、読み手の信頼度も向上すると言えます。そのことは、説得力の向上を通じて、採択を引き寄せると言えるでしょう。

 同店は、上述の売上高、売上総利益、売上シェア、客単価や、商品ごとの売上高・利益の他に、文章内に営業利益率、客数、週平均売上高、人員数、借入額・返済額などを盛り込み、内容の客観性を担保していました。

 今回の記事では、珈琲店の計画書記載例のうち<経営計画>「1.企業概要」を採り上げ、採択を引き寄せるポイントとして、①見出しを設ける、②図表を用いる、③数値で経営状況を説明する、を挙げました。次回の記事では「2.顧客ニーズと市場の動向」を採り上げていきます。

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