ノクティルックスをLeica SL2で試写する。
Leica SL2と言えば、ライカが誇るフルサイズミラーレスカメラである。筆者が所有するLeica M10-Pとは違い、高精細EVF、手ぶれ補正、Bluetooth、Type-CのUSBなど最新技術がこれでもかと搭載されている。
筆者は元々“ライカと言えばM型である”という思考があるため、SLについては特に興味もなかったが、ノクティルックスを購入してから状況は一変した。そもそも、ノクティルックスはf0.95というピント面の薄さによりLeica M10-Pのレンジファインダーで合焦させることがほぼ不可能である。そのため、背面液晶でピントを合わせている。またノクティルックスが非常に重いレンズであるため、M型のつるんとしたボディでは支えづらく、注意深くカメラを持つよう必要が出てきた。どうしたものかと思案していると、Twitterに生息するライカに造詣の深い諸氏がアドバイスをくれた。
「「「Leica SL2を使いなさい!!!!」」」
たしかに合理的ではある。そもそもレンジファインダーが強みであるM型ライカで背面液晶を使うのであれば、いっその事EVFで見て撮影した方が良い。さらにSL2はグリップが深いので、しっかりと持つことができる。M型もSL型も、描画エンジンは同じマエストロなので両者の描写にそれほど違いはない。M型のレンズをSL型に付けるアダプタが発売されている通り、公式も動作を保証してくれているのだ。
それならばと、マップカメラにて、ノクティルックスとSL2の組み合わせを試してみた。高精細なEVFと深いグリップにより、ノクティルックスのフォーカスはスムーズに、そして正確に合わせることができた。Leica M10-Pよりも重く、大きいという欠点はあるが、それを補ってあまりある使いやすさがあった。続いて、撮影したJPEGをレタッチした。描画エンジンが同じマエストロであるためか、日頃使っているLeica M10-Pと同様の色感覚にてレタッチを行うことができた。なお、本カメラの特筆すべきは、トリミング耐性の強さである。さすが高画素機というべきか、トリミングしても画に破綻がない。
こんなに性能をモリモリにしたカメラであるが、ライカにしては80万円前後と、お買い得な値段である。ただ、非常に魅力的だが筆者は大きく悩んでいる。自身の性格上、SL2を買ったらSL2のみを使い込んでしまい、Leica M10-Pを防湿庫の番人にしてしまうからだ。そうすると、Leica M10-Pを売ることが正解なのだが、果たして本当にそれで良いかを自問自答している。SL2とLeica M10-Pの共存について納得できる答えを出せたら、SL2をお迎えすることを考えたいと思う。それまで暫くは、Leica M10-Pでノクティルックスを使い続けようと思う。
それでは、良き写活と良きnoteライフを。
日本にはチップ文化が無いのでサポートするって習慣は馴染まないけど、そんな中サポートしてくれる人は素敵だと思います😭