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「やりがい幻想」に捉われた私の末路

先日、最近はあまり参加しなくなっていた職場の飲み会に久しぶりに参加することとなりました。

普段はあまりしゃべったことのない若手と話していて、彼らから出てきた言葉に多く出てきた言葉が、「やりがい」という言葉。そんな言葉を聞いていたら、私の過去を思い出し、書いてみようかなと思いました。

私の新卒時代の話。「やりがい」という言葉を何かの手札のように振りかざして就職活動に臨み、そしていかにして恥を抱えてその言葉を捨てることになったのか。

久々に思い出してみると恥を深堀り、晒すのはとても勇気がいることで、めちゃくちゃ悩みました。

ですが、どこかの誰かにもしかしてこんな失敗が待っているのかもしれない、と思っていただき踏みとどまってもらうのも悪くない。

あだち先生がかっこいい言葉で背中を押してくださり、私はこんなかっこいいこと言えるかって言ったら難しいけど、半ばこんな気持ちで書かせていただきます。
今の会社で悩んでいる、これから就職活動を行うという20代前半の方はよかったら読んでみてください。

そしてどうかこんな痛い失敗は繰り返さないでください。

「何者かになりたい(笑)」とかあるあるの悩みを抱えてた

今ではニュースを見て色々感じる方もいらっしゃるかと思います。

こういうニュースを見る度に私は顔面がなんか、「ギギギ」ってなります。ひきつる感じでしょうか。

恥ずかしながら私もこちらのニュースのような今の若者と同じ思想を持っていたのです。

自分は何者かになれるはず。という謎の全能感と期待に胸を高鳴らせていました。
しかも別にそのためにビジネスの現場に身を投じて経験を積むとかもなくです。
マジでタイムマシンで戻って100発くらいぶん殴りたい。

ある会社の社長の教え

就職活動をしている中で、ある会社の社長とお会いした際に仕事観について質問される機会がありました。

私は当時青臭く、「お金よりやりがいが大切です!(キリッ)」みたいなことを言いました。

それを黙って聞いていた社長に、一言こう言われました。



「…だったらボランティアとかやったらいいんじゃないのか?」

私の間違った考えはこの一言で強制的に元の方向に捻じ曲げられました。こういった言葉をいう若手にお悩みの方も、大体この一言でほぼ説明がついてしまうと思います。

私はボランティアはできません。なぜなら、自立して生きていくためにお金をもらわずに働くなんてできっこありません。

仮にそれが出来るとしたら、それはすべてを自給自足で金を使わない生活をしながら社会の歯車として働きなさいと言われているのとほぼ同義です。

この言葉に気づいてほしいです。

就職活動には一応成功したが。。。

私の新卒の就職活動は一旦は終了しました。ですが、私が内定をいただいた会社のお仕事はいわゆるルート営業のお仕事。

毎日のように同じルートを辿って、同じような仕事をすることにやりがいを感じれるわけあるか!

と思った私は

就職氷河期でいただいた大切な内定を蹴り、自らの人生をドブに捨てることとなります。

内定を蹴った私は、そのまま就職が決まらずに大学を卒業しました。

既卒として就職活動に臨むことはエグイほど難しいです。
「なんでお前貴重な新卒カード捨てたの?バカなの?」という目で見られます。

しかもそれは就職活動先だけじゃないです。家族や周りからもです。

本当に誰も味方がいないように思えていました。(実際はそうではなかったけど)
毎日、家族の冷たい視線に耐えながら、ハローワークに行き、面接どころか書類選考もまったく通らない毎日を繰り返すことになります。

私は運よく、その後ちょうど人員不足に陥っていた会社に入社させていただくことができました。

なんの仕事で内定をいただいたか?
「ルート営業」です。さっき書きましたが、一回断った仕事です。結果私が就職できたのがそのお仕事だったのです。

ちなみに決してルート営業を卑下しているわけではありません。しっかり行えば勉強になることは多々あります。現在でもそうです。

ですが舐め切った新人がその「やりがい」を享受できるわけがないので、大変苦労しました。社内でも浮きましたしいただく給料もずいぶん減りました。そこで辛酸舐めて耐え抜いた結果今の私がいるのでその経験としては私は悪くはなかったかなと思ってます。

ですが、あの経験があった方がよかったかと言われたら全然なくてよかった経験だと思っています。それほどに悲惨な経験だったと思います。

こちらのnoteに運よく(?)辿り着かれた新卒の皆様。
どうかこちらのnoteを反面教師にして自分の進路を見定める努力をされてください。

本当に地獄を見た私の忌まわしき過去のお焚き上げとして書かせていただきました。

どうかせめてどなたかの人生の糧になる情報であれば幸いです…

〜最後までお読みいただき本当にありがとうございます!
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