「今」稼ぐ意味
「子どももまだ小さくて、一緒にいる時間をたくさん作りたいんです。」
「今の状況はまだお客さんを入れる余裕はあるけど忙しくはしすぎたくなくて。まぁこんな感じでいいかなって思ってます。」
先日担当しているお客様からこういう声をいただいた。
新しくお店をOPENし、順調な様子だ。
本当に良かった。お子様との時間を大切にしながらそのまま頑張ってほしい。
と、最初は思っていた。
最近Xのタイムラインやnoteを見ながらAIの可能性について遅ればせながら私の中でも無視できない存在になってきており、勉強している。
その中で、「POWER BI」というソフトを使えばデータを一発で可視化できるという情報を仕入れた。
正直何が何だかはわからないがとりあえずやってみようとダウンロードしてみた。
してみたはいいが、データに関して適したものが手元にはない。
色々ネットの海を泳ぎながら、各市町村が出している人口推移のデータにたどり着いた。
これは便利だ。しかも自分の仕事にも応用が利く。
早速そのデータをダウンロードしてみた。
そしてそれをPOWER BIに…
とはならなかった。
データの内容があまりに強烈すぎて見入ってしまったからだ。
私が現在住んでいる地域は今から約50年前に人口数のピークを迎えた。
それから約50年をかけて、緩やかに減少している。予測はついていたが、増加の兆しはまったくない。
問題はここからだ。
この50年かけた人口減少数を、
ここから20年足らずで上回るペースになるという推計が出ている。
ちょうど猫山課長が出されたnoteでも社会保険料や介護保険の話が多数出てきた。私からこれらの詳細を話せる学はないので、気になるならこちらを読んでほしい。
私が見たデータの中では大幅な人口減の中で、65歳以上の数は頭打ちになっていた。言い方は悪いが、いなくなる人とこれからなる人の均衡は取れているのだと思う。
一方で15~64歳の割合はずいぶんと減っていた。
出生率の低さを物語っている。また、その中で年齢層の分布図は出ていなかったが、50代60代がその中の割合を大きく占めることは間違いない。
ただ、重ね重ねそういったことにまで考えられるほど私は残念ながら賢くない。
私が上記のデータを見て、小難しいこと考えずに最初に感じたことはたった一つだった。
社会から見込み客が消えるのだ。しかも大量に。
例えば私が何か商品を作った時に、必ず発生する行為がある。
買ってお金を払ってもらうということだ。
そしてその行為は、たとえテクノロジーが発展したとしても機械が担うことはないと私は考えている。
昔のSF漫画やゲームのように、ロボットがそこらじゅうを歩いていて燃料となるガソリンや電気を求めて人間から購入する。そんな姿は今のところ想像しにくい。
(仮に必要になったとしても、機械が勝手にやりそうだ)
であれば必然、人間が商品を買ってくれるから経済は成り立つ図式は変わり様がないはずだ。
ただ、それを必要とする人間がいないのであれば意味がなくなるのは必然である。
かる~くでいいので想像してほしい。
買い手がいなくなって売り上げが人口分、例えば2割ほど減った状態になった会社は、何に手を付けていくだろうか。
手を付けられず、決断できず、最後の時を迎えてしまう会社も存在するかもしれない。
我々が突入しかかっている未来はそういうものであるのだという事実が重くのしかかってくるのである。
「今くらいのペースで忙しくなりすぎないようにしたい」
冒頭の言葉に戻る。私はこの言葉を何度となく浴びせられてきた。
もちろん建前の可能性だって高い。営業職である私に本音を言って何かを売りつけられる可能性を感じている人も多数いるだろう。
ただ、それなりの数でこの言葉を本心から言っているように感じることが非常に多い。
「今のままでいいと思っている人」が圧倒的に多いのだ。
これから競争は激化していく一方ではなかろうか。
人は減っていくだろうし、上述の状況から雇用が守られるかどうかも疑問が残るところである。
雇用に守られなくなった人間は、自分で何かを始める可能性も高いのではないか。
より少なくなっていく餌を、より多くの獣が取り合っていく様は想像に難くない。
釣り堀にいる魚はドンドン少なくなっていくのに、囲う釣り人たちはドンドン増えていく。
我々の行きつく未来はそういったものなのだ。
今のまま、を維持することは極めて難しくなる。
人口が2割も減れば、なにもしなくても自分のお客様も2割減る可能性だってある。
そこから慌てて行動しても遅い。減ったものを取り戻すことは出来ないからだ。
では、どうすればいいのか。
今。今すぐ始めるしかない。
今であれば最大限のパワーをマーケットに注ぎ込むことが出来、自分のファンを集めておくことが出来る。
仮に釣り人が増えるタイミングになったとしても、先に始めているという経験は大きなアドバンテージになるだろう。そんなに簡単に追いつかせることは出来ないはずだ。
売るものがないのであれば、先述の猫山課長のように信用を積み重ねたりファンを作っておくこともよいのではないか。
ただキャッシュポイントとマネタイズの仕方は早めにイメージしておくべきだろう。ゴールを見定めずに闇雲に動いても効果は出しづらい。
我々に与えられている時間は、今なのである。
後悔先に立たず、という言葉がある。
私自身人生の中でそんな体験ばかりだった。あの時ああしていれば…そう思うことが何百個、何千個あるであろうか。
しかしそんなものが可愛く見えるほどの決断が今目の前に現れている。
成功できるかはわからない。
「あんなに頑張ったけど結果が出なかった、遊んだり趣味に費やした方がよかった。」
そんな未来が待っている可能性だってある。
最初に挙げたように、自分の子どもとの少なく大切な時間に費やすこともとても尊いものであるとは思う。
それでも今動くことの可能性や意味は計りしれないのだ。未来はどうなるか、誰にもわからないのだから。
後悔をする未来が待っている可能性は、今どんな選択をしても待っている。
それは変えようのない事実だ。
しかしその中で、どんな今を積み重ねた先にそんな未来が待っているかは自分でデザインすることが可能なのだ。
私は趣味も投げ捨てて、自分の明るい未来を夢見て今の時間に費やすことを選ぶことにする。
あなたはどうしますか?
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