強いデッキを探すために必要な２つの考え方　#LoR

１．強さ＝勝率？

Mobalytics（LoRプレイヤーが最も多く利用している統計サイト）で強いデッキを探す上で気をつけるべきポイントはなんでしょうか？

「勝率が良いこと」はもちろん正解です。これと同じくらい大事なことがあります。以下のデータを見てみましょう。

全てのランク＆全てのデッキで勝率の高い順にソートすると、ガンクプランク＆スレッシュが勝率９５％です。

パッチ１．２をやり込んでいる方には、信じがたい結果だとわかると思います。しかし、数字は嘘を付きません。数字の解釈には嘘が入ります。

「勝率が良いこと」と同じくらい大事なことは、「その数字が妥当か」どうか気を配ることです。

２．なぜ過剰に高い勝率になり得るのか？

題意にはいくつかの説明ができます。仮説を３つ紹介します。

仮説１　すべてのランクで見ているため

非常に低いランクの人が、初心者相手に変なデッキでたまたま連勝した。

実験１　マスター帯のみに絞り込むと、９５％→７７％と大幅に下がります。

仮説２　デッキごとに見ているため　

トレーディングカードゲームは１枚入れ替わると別デッキ扱いです。そうなると、各デッキの対戦数が非常に少なくなり、ばらつきが大きくなります。

実験２　チャンピオンで絞り込むと対戦数が66→2724となり、勝率も現実的にありえる値となりました。

（ここでは、チャンピオンが同じだと概ね同じアーキタイプだと仮定しています。プレイヤーなら納得する妥当な仮定だと思います）

仮説３　対戦数が少ないため

ランクマッチで当たる相手はランダムです。たまたま同じアーキタイプと連戦することがあります。また、一般に、通勤の時間帯はアグロが多いです。連戦したアーキタイプにたまたま有利だと、過剰に高い勝率となります。データ数が増えると真の値に近づきます。（大数の法則）

参考　このことを見越して、基本設定として、使用率１％以下のデータは非表示になっています。

統計データを観るには必ずサンプルサイズや絞り込み条件を確認しましょう。

３．強いデッキを探すには、勝率＆妥当性が必要

シミュレーションの世界では「V&V」が重要だといわれます。これは、検証と妥当性確認の略です。

Mobalyticsに当てはめれば、勝率と妥当性（納得）という感じでしょうか。

２で納得感を増やすためにデータの絞り込み条件を検討しましたが、これだけでは不十分です。結局、勝率は強い可能性があるという十分条件しか示しません。

妥当性確認の一番の方法は気になるデッキをひたすら回してみることです。しかし、変なデッキにそんなに時間をかけられません。

幸いなことに、LoRには、数多くのTierリスト（メタスナップショット）があります。

一般にTIERリストはこの辺を考慮した上で作られているので、有効なのですが、LoRだと一筋縄には行きませんでした。サイトや人によってあまりに違うのです。

（参考：TIERサイトなどまとめ）

» 【ルーンテラ】情報戦で勝つために #LoR ｜かふか｜note https://note.com/rmxbg/n/n70cf96cb1675

» #LoR 　パッチ1.2メタ情報考察 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=TGqoCMIg5cg&t=2s

（参考ここまで）

ここで、機械学習の世界では、「アンサンブル学習」という手法が有効であることが多いです。簡単に言うと、三人寄れば文殊の知恵と同じ理屈です。いろんな結果をかけ合わせて平均化すると案外真値に近づきます。つまり、沢山情報を摂取して、自分自身で総合的に判断するのが、より良い結果が得られるということです。

したがって、沢山スナップショットがあるなら、全部掛け合わせてどれを見ても強いと書かれているものは本当に強い可能性が高いです。

他にも、個人的に大事だと思っている観点は、「磨かれた自分の直感」「強豪プレイヤーの意見と戦績、プレイ動画から得た自分の感想」「多くの人が採用しているか」「大会でよくBANされていること」などです。

実際、私は無課金の状態でパッチ１．１では最強になったラックスカルマを当て（大流行前からラックスカルマしか組まなかった）、

パッチ１．２では最強のハイマー、アッシュセジュアニ、海獣を当てています。（https://www.youtube.com/watch?v=TGqoCMIg5cg&t=2s ）。日本では最近ハイマーが気づかれ始めていますが、アッシュセジュアニはまだあまり気づかれていませんね。

↑では、私の判断基準をいくつか上げましたが、あなた自身の基準で妥当性確認の精度をブラッシュアップしてみてください。

おまけ

「ツイッターで〇〇さんがランク△△位まで上げた！」というのが強いデッキであることは残念ながら少ないです。

理由は２つあります。対戦数不足と、使用者が強いだけでデッキはそれほどでもない可能性の２つです。