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レノファ山口U-18 vs 山口県鴻城【山口県ユースリーグ1部11節】

※久しぶりにユースの試合を観てきましたので、感想を少し書きました。


 ユースも観なければ観なければと思いつつもなかなか予定が合わずに、気が付けば最後に試合を観てから約1年半の月日が経過していた。当時の3年生はおろか2年生まで卒業してしまっており、この日のスタメンでプレーを観たことがある選手は僅か3名だった。
 育成年代の仕組み上、1年ごとに確実に人は入れ替わるが、その志は受け継がれて行く。初めてユースの試合を観た2014年の夏から、定期的に追えているわけではないのだが、観るたびにユースチームは上手く、強くなっている。当初県3部からスタートしたチームは、今は1部まで昇格し、県を飛び越えるプリンスリーグへの挑戦権を掛けて戦っている。
 この日は前回のリーグ戦から約1か月。クラブユース選手権等の影響による、中断期間明けの後半戦初戦といった位置づけになるだろうか。リーグ前半戦の好成績も、クラブユース選手権での善戦もまったく観れていない身なので、ここから書くことはまっさらな感想となる。続けて観ていた人からすると的外れな感想かもしれない。

 対戦相手は山口県鴻城高等学校。前回の対戦ではレノファが3-2で勝利している。内容は分からないが。
 フォーメイションは、お互い4-2-3-1に近い4-4-2だった。と思う。試合展開としては、ボールを保持して攻めるレノファ、カウンターを狙う県鴻城という構図が最後まで続いた。

 レノファの攻撃で目についたのはビルドアップとサイドアタック。
 上図は3年半前にユースの試合を観た際につくったビルドアップ図なのだが、今でもそう変わっていなかった。ツイートでは「昔はサリーダ・ラボルピアーナをやってた」と呟いたが、嘘だった。人間の記憶は当てにならない。
 上図を基本としつつ、現在はより現代的なビルドアップをやっているように見えたが、狙ってなのか自然となのかは、この1試合を見ただけなのでわからない。ただ、原則的なものは仕込んであるのではないか。

  上図のように、頂点を変えながら菱形をつくっている、ように見えた。たまたまそうなっていたのかもしれないが、やはりいくらかはプレー原則が決まっているのではないかと思う。

 サイドアタックについても、片方のFWがサイドに流れて、意図的に3対2を作っているように見えた。ここで優位を確保して、サイドからファイナルサードへ侵入する回数が多かったように思う。では、この3対2のサイド攻撃でどのような崩しを行っていたのかというと…

 テントに視界を遮られてよくわからなかった。

 写真には写っていないが、本部テント両側にも両軍ベンチ用テントがあり、手前サイドの攻防が全然見えなかったのだ…。3対2アタックは特に前半の左サイドで頻発していたので、肝心なことは僕らの見ることのできない世界で起こっていた。

 ともかくも、カウンター中心の県鴻城はセンターバックのところまではプレスを掛けてこなかったので、レノファがボールを支配する展開となった。県鴻城もただ耐えてドカンと蹴るのではなく、トップにつけてのフリック、サイドにつけてからの2列目の飛び出しなど、やみくもではないカウンターだった。チャンスとしてはレノファのほうが多かったが、お互い最後の精度を欠いたため、試合はスコアレスに終わった。わりと妥当な結果だったと思う。
 以前レノファ山口分析のフレームワークという記事を書いたが、やはりチームの方針や実力というのは試合を追い続けなければなかなか分かってこない。今後はユースの取材にも注力していきたい。(と言いつつ12節・13節は業務のため観戦不能です。)


【Pick up Player】
 個人的に目を引いたのが、DH26番の木村裕貴選手。守備時のポジショニング、セカンドボールの予測やカバーリング能力が目を引いた。また攻撃時にも予防的ポジションや相手を引き連れて味方を助けるポジショニングなど、インテリジェンスが非常に際立っていた、ように見えた。
 逆にまだ線が細く、対人守備の強さや球際などのフィジカル面や粘り、攻撃時の判断には課題を残している。
 しかしながら、プロフィールを見るとまだ1年生でしかも早生まれ。まだまだ伸びしろはどっさり残している感じなので、今後の成長を見守っていきたい。ちなみに一緒に観戦した友人が高評価だったのは左SH27番の山崎柊人選手。こちらも注目だ。

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