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25年のブランクを経て【3】

新しい柔道着と帯も手にし
最寄りの道場に通いだそうと
道場の代表者に連絡したところ

『今は夏休み期間なので
 再開は8/22からです』
との返答。

なにやら出鼻を挫かれた気分だが
仕方がないの一言に尽きる。

しかし、くすぶっていた火に
勢いが戻ってしまった今
この熱がおさまる訳もなく
身の内側で沸々とたぎる。

そんな中
先日、仕事帰りに
ふと実家に立ち寄った際
弟の嫁が来ていた。
両親を交え、色々と話している中で

弟の嫁が
『お兄ちゃん、柔道
 再開するんですか?』
とたずねて来た。

なぜ?

まだ弟には話してない。
もちろん両親にも。

どこから情報を得たのだ?
疑問は募るばかり。

なぜ知っているのか問うと
どうやら私のnoteでの記事を
読んでくれているらしいのだ。

強烈に恥ずかしい!
日記を不意に見られたような
修学旅行の風呂で滑って
コケたのを見られたような
言葉にできない恥ずかしさで
赤面してしまった。

だがしかし それを上回ったのは
『ありがたい』という想い。

兄弟仲は悪くない。
だが互いに結婚し家庭を持つと
盆や正月に実家で顔を合わせたり
必要最低限の連絡くらいが一般的。
男兄弟は疎遠になりがちなのが現実だ。

だが、こんな不出来な兄の記事を
時間を割いて読んでくれているという。
こんなに嬉しいことはない。

私は この状況を良い機会と感じた。
そうだ 弟に柔道を教えてもらおうと。

弟は県下でも有名な柔道強豪高校に
推薦で入部し結果を残した柔道家だ。
身長は180㎝を超えており
あらゆるスポーツをこなせる
つまりは身体能力とセンスの塊。

いつでも自分を甘やかさず
ストイックに今でも鍛えている。
そして教えるのも上手い。

兄の威厳などクソ喰らえ。
恥も忍ばず師事を仰げるか否か
連絡を取ってみた。

答えはYES。
嬉しかった。
本当に本当にありがたい。

早速、現住所から近しい
市町村で柔道ができる体育館などを
当たってみるも空振りばかり。

見つかっても市外在住だと
レンタル料金が驚くほど高い。

粘りに粘って探し、ようやく見つけた。
料金も市外在住でも良心的な価格。
ただし当日の朝に仮予約するスタイル。
団体様の予約が優先されるので
取れない日もあるかも知れない。

その旨を弟に連絡すると
快く引き受けてくれた。

明日は私も弟も仕事が休み。
明日の朝、開館と同時に仮予約する。

明日は偶然にも一粒万倍日
私の第二の柔道人生の始まりが
実り多き1日であるよう
穏やかな心で願いながらも
炎をまとうが如く
この身は熱を帯びている。

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まいく
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