【0日目】免許合宿の記録。
0-1:ギリギリの予約
今日から車の免許を取るため、三週間ほど福島に来ている。
いわゆる免許合宿。
学生生活ももう1ヶ月を切ろうとしていて、免許を取るなら今しかないということで、確か12月くらいにネットの合宿免許の情報サイトのようなところで予約した。
大学生が軒並み春休みの2、3月は教習所は繁忙期で12月にはもうほとんど枠は残っておらず、場所を選ぶ間も無く残っていた福島の教習所を選び、予約したのだった。
先日友人と話しているときに、「免許いくなら一緒に行こう」的な話をしていて、聞いてみると案の定行くというので、ツインの部屋を予約。
実家ですら人と一緒に暮らすのがきついという理由もあって一人暮らしを始めた私にとって、三週間他人と一緒の部屋で暮らす(三週間は「泊まる」ではなく「暮らす」と言っていいだろう)のは正直不安が大きかった。
ただ、そもそもその時点でもうツインの部屋しか空いておらず、一人で行く場合知らない人と相部屋になることになっていたので、知らない人と一緒よりはいいだろう。
0-2:持っていく本
こういう長期間にわたって外出するときには、「どの本を持っていくのか」ということが大きな問題だ。
少なすぎて読み終えてしまったら大変だし、多すぎると今度は荷物が重くなってしまう。
問題は量だけではなく、本の性質も悩むポイント。
1日で読み終えられるような本は三週間では何冊あっても足りないし、かといって読み応えがありすぎる本を読み続けるのもハードになってしまう。
いい感じの本をいい感じの量持っていくということが重要になってくるわけ。
というわけで、激選に激選を重ねた結果がこちら。
激選した結果が8冊というのは不甲斐ない結果なのだけれど、これ以上減らせなかったのだから仕方がない。
選んだ理由としては、まずこの合宿ではウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を読むことを前々から決めていたため3冊は初めから確定。
『論考』は難解なテクストだけれど、入門書がいくつか出ていて古田徹也さんと大谷弘さんのものを読み比べつつ、『論考』に入門するのがいいんじゃないかと最近思っていたのだ。
しかし、三週間ずっと『論考』だけを精読し続けるのはおそらくつらい。
しかも三週間もあるのだからきっと読み終えてしまうだろう。
次。
実はこの本のなかで『暇と退屈の倫理学』と『勉強の哲学』は過去に読んだことのある本だ。
そうしたなかでこの2冊を選んだのは、一緒に行く友人と『暇倫』の簡単な読書会を合宿中にやろうという話をしていたから。
友人は積読の状態らしいけれど、この機会に読もうという算段らしいのでそれなら私も読み返して感想を話すのはいいねということで。
『勉強』の方は私が個人的に『暇倫』と近い議論をしていると考えているということと、最近また読み返そうと思っていたところなので、この機会にこれも読み直そうと。
『スマホ時代の哲学』は最近買ったし、『暇倫』と関係していそうだしという何となくの理由で持ってきた。
『時間の比較社会学』は、文庫用のブックカバーが余っていたので出発直前に突っ込んできてしまった。
何気に買っていたものの詰んでいた本の一つで、最近の関心として「時間」があるのでこの機会に読めたらいい。
そして流石にこれだけでは暑苦しいので、エッセイとして『となりの脳世界』。
村田沙耶香はエッセイもめちゃくちゃ面白い。
キャリーケースに本たちを詰めているときには、「まあ持って行き過ぎだよね」と思っていたのだが、合宿が始まるとそうではない可能性を予感するのであった。
本当はいちいち免許合宿のことなんて記録に残すまでもないのだけれど、1日目を終えた今、これは記録しておかなければ(今の私の精神が持たないという意味で)ならないという確信を持ちつつあるので書いている。
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