マンチェスターシティvsチェルシー~戦術的要素が盛り沢山のCL決勝を徹底解説!~[CL決勝]
長いようであっという間だった20-21シーズンのラストを飾るCL決勝。今シーズンはマンチェスターCとチェルシーのイングランド勢対決です。
試合はチェルシーがハヴァーツのゴールで1-0の勝利。9シーズン振り2度目の優勝となりました。両チームの監督であるペップ・グアルディオラとトーマス・トゥヘル。世界でTOP2ともいえる戦術家同士の駆け引きが見られたCLの決勝に相応しい激アツな試合でした。
この記事ではこの試合での両指揮官の戦術的駆け引きを徹底解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
試合概要
メンバー
得点
チェルシー
42'(0-1)ハヴァーツ
1.シティのプレスとヴェルナーの存在
この試合のマンチェスターCはチェルシーに対してハイプレスをかけに行きました。チェルシーの左右CBに対しては両WGのマフレズ(26)とスターリング(7)が抑えます。さらに、中CBとボランチ1枚をデ・ブライネ(17)とフォーデン(47)が、余ったボランチをベルナルド・シウバ(20)が抑える形でプレスをはめにいきました。また、WBにパスが出た時にはSBが前に出て対応しました。(下の画像)
このハイプレスによってチェルシーのビルドアップを妨害することができました。ですが、これによって逆に良さが出たチェルシーの選手がいます。それがティモ・ヴェルナーです。先程も書いたようにチェルシーのWBに対してはSBが前に出て対応しました。そのため、SBの背後には大きなスペースができます。ヴェルナー(11)はCFの位置からサイドに流れてスペースに走り込むことで自身のスピードを活かしチャンスを作り出しました。(下の画像前半2:08)
決勝点もこの形からうまれています。チェルシーのWBチルウェル(21)に対応するためSBウォーカー(2)が出ていきます。その背後のスペースにヴェルナー(11)が走り込むことでCBルベン・ディアス(3)を引きつけて、ハヴァーツ(29)へのパスコースができました。
この試合でも2度決定機を外すなど今シーズンは何かと批判されがちだったヴェルナーですが、チャンスを作り出すの力など素晴らしいものを持っておりチェルシーには欠かせない選手です。
2.ペップの采配とチェルシーの対応
この試合でペップは中盤で数的優位を作り、ボールを握る戦術を採用しました。チェルシーのWボランチに対してMF3枚+左SBジンチェンコ(11)が中盤にポジションを変えて4対2を作り出しました。
これに対してチェルシーはまず、アンカーのギュンドアン(8)をヴェルナー(11)が背後で見る形をとりました。そしてWボランチの脇に立つベルナルド・シウバ(20)とジンチェンコ(11)には左右CBのリュディガー(2)とアスピリクエタ(28)が前に出て対応しました。
ですが、この対応の仕方だと左右CBの背後にはスペースができます。マンチェスターCの攻撃で1番気になったのはこのスペースに走り込む選手がいなかったことです。両WGのマフレズやスターリングが斜めにこのスペースに走り込むことでチェルシーのディフェンスラインの裏をとるシーンを増やせたかもしれませんが、そのようなシーンはほとんどありませんでした。また、この試合でCFで起用されたのはデ・ブライネでした。デ・ブライネは使われる選手ではなく使う選手であり、スペースに走り込む動きを得意とするような選手ではありません。ここに例えばG.ジェズスが起用されていれば更に裏をとれたと思います。
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wowowのハイライト雑すぎない?
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