日本vs韓国~被害者佐々木と学ばない森保さん~[親善試合]
森保JAPANの2021年初陣となった韓国戦。山根、鎌田、遠藤のゴールで3-0で日本が勝利をおさめました。内容的にも完勝といえる試合は久しぶりだったのではないでしょうか。
この記事では日本のサイドの攻撃について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
試合概要
スタメン
得点
日本
‘16(1-0)山根視来
‘27(2-0)鎌田大地
‘83(3-0)遠藤航
1.右サイドのコンビネーション
日本の右サイドは伊東と山根のコンビでした。山根は今回が代表初招集ですが、初とは思えないほどの存在感でした。特にSHの動きに合わせた内外の使い分けができていたことが良かったと思います。
12:55の場面。サイドで遠藤からパスを受けた山根が内側を走る伊東にスルーパスを出してコーナーキックを獲得しました。この場面では内側のレーンに伊東、外のレーンに山根という使い分けができています。
また、この時の伊東はDFの背後を走ることができていました。背後を走ることで相手DFはボールと伊東を同一視野にとらえることができないため、裏に抜け出しやすくなります。
15:50の1点目の場面。ここでは伊東がサイドに張ったいるため、山根は内側にポジションをとれています。このポジション取りから初ゴールにつながっています。
このような内外のレーンの使い分けが右サイドの攻撃が機能した要因です。
2.左サイドの問題点
機能していた右サイドに対して、左サイドは問題が生じていました。この試合の日本の左サイドは南野と佐々木のコンビでした。戦術好きの方たちであれば、試合を見なくてもこの名前を見ただけで、どのような問題があるのかわかってしまうのではないでしょうか?この2人ではサイドで幅を取るタイプの選手がいないことが問題点となります。
左SHの南野はサイドに張ってのプレーは得意ではありません。サウサンプトンでの起用法からもわかるように、サイドから内側に絞ってプレーすることで良さを発揮する選手です。ですので、日本代表でもクラブの時と同じように中央でのプレーが多くなります。日本とサウサンプトンの違いはSBのタイプです。
サウサンプトンの左SBバートランドは攻撃的な選手であり、サイドで高い位置をとります。そのため内に南野、外にバートランドというレーンの使い分けができます。
しかし、この試合の日本の左SB佐々木翔は守備に持ち味のある選手です。サンフレッチェ広島ではCBで起用されています。攻撃面でのプレーは得意とする選手ではありません。
7:30の場面では左サイドには大きなスペースができていました。しかし、佐々木のオーバーラップのタイミングが遅れてしまったためチャンスにつなげることができませんでした。
ここまで読むと佐々木が悪いように思った方もいるかもしれませんが、佐々木は何も悪くありません。悪いのは得意ではないプレーをさせている森保さんの起用法です。実際にこの試合で佐々木は対人の守備やヘディングの競り合いなど問題なく戦えるプレーを見せていました。
実は去年のコートジボワールとの親善試合でも左サイドに久保と中山を並べて同じように上手くいかない現象が起きていました。森保さんはその時から何も学んでいないということになります。
66分に佐々木に替えて小川を投入したことでこの問題は解決していましたが、これまでの森保さんの采配からすると、問題点に気づいての交代だったとは思えません。たまたま上手くいったという方が正しい気がします。