【設備設計】電気と機械の二刀流は可能か?
半年前まで電機設備のみだった弊社が、noteとXでつながった方に機械設備を教えてもらって半年。RCの住居、共同住宅、倉庫、保育園等を実施させていただいた。設備を発注する場合、電気と機械を別々に発注するのは管理の面で手間がかかるので、両方受注できるのは両方にとってメリットがある。
両方やってみて思うのは、違う大変さがあるが、両方やってできない事はないかなという感じ。もちろん規模にもよるが、中規模のマンションまでなら一人でも実施できる気がする。
機械は最初が大変だ。PSの位置や、ポンプ室の大きさ、受水槽の位置、ダクトの納まりなどを決める必要があるからだ。一度決めてしまえば、あとは計算を実施して各機器の容量を決めていけばよい。ただ、給水、排水、空調と容量計算が電気よりも大変な気がする。
一方で電気は後の方が大変。部屋割りが変わって照明計画が変わったり、弱電の設備(LAN、電話、インターホン)の仕様が追加になったりする。容量計算はキュービクルが無ければブレーカーと配線容量くらい。ただ、作図する枚数は機械設備の1.3倍から1.5倍くらいの枚数になる事が多い。
最初の検討と容量計算が大変な機械、後からの変更と作図枚数が多い電気。結局どっちも大変は大変という結論になるが、大変だからやらないのか?というとそれも違う。
大変だけど、両方やれると依頼主が大変楽になる。働くという語源は”傍”にいる人を”楽”にするから来ているらしい。自分を犠牲にしてまで働くのは違う気もするが、少子化が進む時代、やる人が増えないのなら自分がやれる領域を増やす発想も必要なのかもしれない。
会社経営的にも両方受注できると、受注機会が5割増え、受注額が2倍になり、売り上げに貢献する効果としてはどちらかだけより3倍くらい有利な気がする。今は機械のキャパが苦しいが、両方同じボリュームで受注できるように頑張ろうと思う。