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診療圏分析メソッド 多角的視点から立てる未来戦略
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診療圏分析とは、自院から一定の距離を一次診療圏、二次診療圏と定め、その地域における自院のマーケットを分析する。分子に診療圏における推定患者数を置き、分母に標榜する医療施設の数を置くことで自院の想定来院者数を算出する。例えば、推定患者数が100人いるとする診療圏において、同じ診療科の医療施設が自院以外に1施設あるのであ
れば、互いで割って1施設当たり推定50人の患者を見込めるのが一般的な診療圏分析である。
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診療圏分析は、医療施設の移転や新規に開業する際の土地選定時に活用される。しかし、単純な算出では、本当のマーケットは見えてこない。例えば、内科ひとつにおいても消化器内科や、循環器内科、糖尿病内科など診療内容が異なる医療施設もある。正しい診療圏分析を行うには、内科ではなく診療内容ごとに正しく分子と分母の数を想定する必要がある。分子を広く捉えすぎている可能性もある。例えば、対象とするエリアを広く設けていたり、診療行為に対する適正な年齢かどうかをきちんと検証する必要がある。分子や分母を正確に把握することによって周辺の同一施設と比較等を行える真の診療圏分析といえるのだ。
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電子カルテの実データを活用して、現在どの地域からどのくらいの患者さんが来院しているか分析することもできる。その結果から、より有効的な戦略を立てることが可能だ。
弊社コンサルティング部門が支援を行っている医療施設でもこれを活用し、来院患者数の少ない地域に広告を打つ戦略を立てた。その際単なる地域別来院数を見るだけなく、人口動態も分析に取り入れ、市場規模が大きい地域にポスティングを実施。結果、より的確に広報活動を行え、1年前に比べ確実な患者増へつながった。
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他にも、自由診療の利用者獲得に向け、自由診療のみに絞った患者動向調査を行い、特定の地域では自由診療を利用する傾
向が高いと判明。このデータからその地域では自由診療の内容を前面に押出した広告を行った。また、その地域より来院された患者さんにはスタッフから声掛けを行ったところ自由診療の受診率が上がった。
決められた期間で定期的に患者動向調査を行い、時系列で比較することによって、その都度行ってきた戦略について有効であったか検証することもできる。
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診療圏分析は移転や開業候補地の選定のみに活用する印象だが、前述のとおり開業後の医療施設でも活用することができる。自施設が安定期に入り、今後どのように患者数を伸ばしていくか悩まれる経営者も多いのではないか。それぞれの御施設が歩んできた歴史と共に蓄積されたデータを有効活用し、今後の戦略を立て発展に繋がる一助となれば幸いだ。
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