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DV被害者の苦悩 3
DVと思われる場合のカップルカウンセリングを避けた方が良いということは、多くのカウンセラーは心得てると思いますが【危険なことになる】からです。
【なぜでしょうか?】
弱い立場の人は、
「後から何か言われるんじゃないか?」
「仕返しがないだろうか?」
と気になってしまい、本音・真実を言うことが出来ないからです。
気持ちを打ち明けて聴いてもらいたいはずのカウンセリングが、我慢することになっては残念なことです。
仮にDVがおこなわれてる夫婦のカップルカウンセリングをしたとしましょう。
支配してる側の加害者はカウンセラーの前ではにこにこしていても、後で被害者には,
「どうして、あんなこと言ったんだ」
「もう言わないようにしてやる」
と暴言がひどくなったり、モラハラだけだったのが身体的暴力に発展してしまう可能性があります。被害者がより悪い環境下におかれてしまうのを避けるために、しないのです。
【精神科やカウンセリングに行く場合のことです】
加害者の家にまだいる間でも、それから家を出た後にメンタルに症状が現れた場合でも・・・ドクターやカウンセラーを選ぶのは大切です。
医療機関にいるカウンセラーがいい、とは限りません。
NPOの相談・カウンセラーを受ける方がいい、とは限りません。
男女共同参画など公的機関の女性相談員・カウンセラーがいい、とは限りません。
相談相手の方が、どんな立場の人であっても被害者との相性もありますし話をする相手の方が、ご自分の話を【共感】して聴いてくれるかどうか?
一緒に考えていける人・場所かどうかです。
もし2~3回行って、
「気持ちをわかってくれてないな」
と感じたなら、いったんそこに行くのは控えましょう。カウンセラーは実際に体験していないので身内に相談したように、
まだまだ苦しくてもがいている、うつ症状が強いのに、
「もう忘れられませんか?」
「そろそろ、先の人生を考えるべき」
「習いごとをして気分転換したらどう?」
と言うカウンセラーや医師もいるのです。
カウンセラーによっては、どうしても過去を断ち切って、前に前に、前向きにと思うあまり・・・と早く回復して欲しいという気持ちがあるでしょう。
その時の気持ちをじっくり聴いてもらいたい、ただ聴いて欲しいアドヴァイスなんか要らないからって時もありますよね。信頼出来る場所、人の前で泣きたいという時もありますよね。
カウンセラーやドクターもDVの実体をよく知らない場合もあるでしょう。
どれだけ恐怖だったのか、どれだけ我慢を強いられてきたのか。
DVの場合でなくともクライエントの悩みは、
【軽いも重いもありません】
例え、実体を知らなくても経験してなくとも【傾聴】して、その方の心を引き出して想像することで【わかってもらえてる】と信頼関係を築いていけたらいいんですよね。
人はアウトプットすることで自分の心の声を自分の耳で聴く、それだけでもほんの少し楽になります。
もしも別の所に行くとなると、初めから言わなくてはなりませんので体力も神経も使ってしまいますね。
なので「また行ってみようかな」と思う時まで休んでみてください。「行きたい」と思われたなら、もちろん、行ってみて下さいね。
半行政の立場で、各地にある男女共同参画やNPOの無料のカウンセリングや【電話相談】というものもありますので利用してもいいかもしれません。
そこにもスタッフによって、相性が合う合わないことはありますので日にちや時間を変えるということも出来るでしょう。
カウンセリングは、しなきゃいけない...と驚いたり焦りましたら、ごめんなさいね。
しなきゃいけないものではなく、
【大丈夫そうな人かな・場所かな・ちょっと話してみたい】という気持ちになった時に【覗いてみたいな】と感じたらで大丈夫なんですよ。
ご自分で工夫されて医療機関もカウンセリングも必要のない方は、いらっしゃると思います。
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