330円で買った映像分配器でGenlockもLTCも分配できた!
俺のジャンク道。今回は、ALTINEXというブランドの映像分配増幅器「DA1804NT」なる機材を3台まとめて990円でゲットした話。1台330円です。
これを入手したのは、試したいことが2つあったから。結果的に2つとも実験に成功し、超いい買い物をしたと思っています。メモとして書き残しておきますが、興味のない方は読み飛ばしてください。
※もし本記事で扱う内容に誤った使用法があり、危険が及ぶ場合は、やんわりとご指摘ください。
Genlock(ゲンロック)信号を分配したい→成功
映像スイッチャーの入力段に、必ずフレームシンクロナイザーが入っている今どき、それほど神経質にやらなくてもいいのかと思いつつ、マルチカメラ収録および、映像と音声の同期にこだわって日々実験している私としては、REF端子が付いている映像機器には、できるだけGenlock(ビデオリファレンス)信号を供給して同期を取りたいと思っています。
私の使用している、シンクジェネレーター、Blackmagic「Mini Converter Sync Generator」はリファレンスアウトが6系統ありますが、6個以上の機器に信号を届けるためには、分配器が必要だなと思っていました。
HDワークフロー向けの、Tri-level (3 値) リファレンスを分配する専用機材は存在するのですが、業務機はなかなか高価なので、安価で実現したいと思っていました。リファレンス信号とはいえ、所詮はアナログ信号。アナログのビデオ分配増幅器で代用できるだろう、ということで実験です。
Sync Generatorの出力をDA1804NTのインプットに入力し、パラ出力されるアウトプットの出力から、いくつかの映像機器およびPro Tools | SYNC HDに信号を入力して、ビデオリファレンス信号として正しく認識されるかをテストします。
特にPro Tools | SYNC HDはPro Toolsの画面上で、ビデオリファレンス信号が存在するかどうか、ビデオリファレンス・フォーマットが正しいかどうか、ロックしているかどうか、速度較正 (Speed Cal) が正しいかどうかを画面上で確認できるので安心です。
結論から言うと、全く問題なく分配できました。これで数万円浮いたという皮算用です。
LTC(タイムコード)信号を分配したい→成功
次に、LTC(タイムコード)信号の分配にDA1804NTが使用できるかどうかをテストしました。
LTC信号を分配するための専用機材は世の中に存在するのですが、業務機はそれなりに高価なのです。LTC信号とはいえ、所詮はアナログ信号。うーん、でもアナログ音声だしな……。でもアナログの映像配増幅器で代用できるっしょ、ということで実験です。
DA1804NTのインプットにLTC信号を入力し、パラアウトされた信号を複数の映像レコーダーAJA Ki ProのLTC INに入力して同期のテストをしてみました。
結論から言うと、全く問題なくLTC信号を分配でき、すべてのKi Proにタイムコードを正常に供給できました。これでまた数万円浮いたという皮算用です。
信号インジケーターでLTC信号が来ているかどうかも目視で確認可能
これも当たり前っちゃ当たり前なのですが、DA1804NTについているインジケーターが、電源が入っていれば赤に、信号が来ていれば緑に光るので、タイムコード情報が来ていれば緑に、来ていななければ赤に光り、タイムが来ているかどうかの状況を目視でも確認できます。
まとめ、アナログ信号なら何でも分配できた!
実は、アナログ信号の分配増幅器なら機能するだろうと踏んではいたので、予想通りでしたが、数百円でゲットできるとは思わなかったのでラッキーでした。
ラックマウント機器で同様の機能の機材はありますが、今回入手したDA1804NTは小型なので、ラックの裏にでも忍ばせておくこともできるでしょう。
ジャンクの道はまだまだ続くのであった。
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