ピアニスト佐藤幸子のピアノライブ振り返り#1バッハ平均律
昨夜は、ピアニスト佐藤幸子さんのライブ映像のプレミア公開、お楽しみただけましたでしょうか。佐藤幸子さんご本人もチャットにご参加いただき、留学時代の貴重なエピソードなどもご紹介いただきました。ありがとうございました。せっかくなので、プログラムを1曲づつ、振り返ってみたいと思います。
ロシアの名門 チャイコフスキー記念モスクワ音楽院で6年学び、グルジアの女性ピアニストで教育者としても名高いエリソ・ヴィルサラーゼ女史に師事した佐藤さん。
「レガート」とはイタリア語で「なめらかに」という意味ですが、ロシアでレッスンを受けている際、レガートをなめらかに弾いているつもりだったのに、先生には「レガートじゃない」と言われてしまい、一体どうしたらいいものかとかなり試行錯誤を重ねたそうです。
実は日本ではレガートをペダルでつなげすぎるという傾向があるそうで、佐藤さんもその一人だったそう。そして、最終的にレッスンを受けて、いろいろな人の演奏を聞いていくうちに、『レガートとは音と音をペダル無しでもつなげて美しく聞こえさせること』というのがわかってきたのだそうです。
それによって、メロディがそれぞれ独立し、内声の隠れている音も弾き分けることができるようになったそうです。メソッドを一つ自分の中に確立し、演奏者として一段回上がる事ができたという佐藤さん。
バッハの平均律クラヴィーア曲集 第1巻より「Prelude」の演奏をお聞きください。