マルチカメラ撮影時のカメラアレンジを少し理論的に考える。
私の使っているカメラ(マクロフォーサーズ)の話だけど、例えば、「パナソニック 25mmレンズ 対角画角」と検索すると「47°」であることがわかる。同じく「パナソニック 42.5mmレンズ 対角線画角」と検索すると、「29°」であることがわかる。
マクロフォーサーズ用の 25mmレンズ、42.5mmレンズは、それぞれ35mmレンズ換算すると、50mmレンズと85mmレンズに相当して、スナップやポートレートに最適な画角と言われている。
その角度をイラストレーターで簡単に図形にしてみたのが以下だ。
今度は、ふたりが向き合って対談する様子を3台のカメラで撮影するときの人物とカメラの配置を考えてみる。
画角の扇型を意識しながら、そもそも人をどのような位置に配置するか、別のカメラが写り込まないようにするためには、どこにカメラを置けばよいかなどを考えながら配置する。(※扇型の外側にカメラを配置すれば、カメラはカメラに映らない)
場当たり的に、カメラを立ててはずらし、立ててはずらしながら調整していくやり方も悪くないけど、画角の扇型を意識してプランを立てると、そもそも撮影にどのくらいの広さのスペースが必要かなども自ずとわかってくる。
現実のスペースは、家具があったり壁があったり、窓があったりして、制約だらけなはず。後ろに壁があって、これ以上さがれないけど、二人は写したい。そんなときに「さらに画角の広い15mmレンズを使おう」という思考になっていくわけだ。
私はピアノ演奏の撮影に取り組んでいるが、応用していけばこういうことになる。カメラの数が増えれば増えるほど、カメラ同士の映り込みを考慮しなければいけないけど、実際にカメラを立ててみなくても、机上でシュミレートすることはできる。
私の場合は、カメラに別のカメラが写り込まないことを配慮しているけど、堂々とカメラを写し込むやり方もあるので、そこはご自由に。