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録音芸術とライブのいいとこ取り「スタジオライブ」「セッション動画」の魅力
スタジオライブの映像が大好きです。セッション動画などとも呼ばれます。
普通、バンドや歌手の方が新曲を出すときに作るミュージックビデオ(昔はPVと言いました)の撮影は、レコーディング済の音源を流しながら、歌唱や演奏をする真似(当て振り)をして撮影されます。楽曲の持つ世界観やイメージを具現化するのがミュージックビデオですので、本当に歌っているか、弾いているかは問題ではありません。
一方でライブ映像は、お客さんの前で演奏したコンサートやライブの映像をシューティングしたものなので本当に歌ったり弾いたりしているし、お客さんの反応も収録されていて現場の様子を追体験できます。ただ、音は会場の空気に触れている“ライブ音源”になります。
で、私の好きなスタジオライブの映像というのは、レコーディングスタジオなどの「録音」のためのスペースを用いて、音楽家たちが演奏した様子を、カメラを回して撮影しちゃった映像です。本当に歌ったり演奏している臨場感がたまりません。
そして、私が一番の魅力だと思っているのが、演奏がお客さんに向けられたものではなく己と対峙した録音仕様の演奏になることです。それがたまりません。
「ちょっと失敗したけど、お客さんが盛り上がってくれたからいっか」ではなく「自分が納得いく演奏ができたのか、このテイクを残してよいのか?」が問われるレコーディング。仰々しく言うならば「録音芸術の価値」とでも言いましょうか。
その録音芸術とライブをいいとこ取りしたのが「スタジオライブ」「セッション動画」なのだと私は思っています。
このジャンルの映像が好きで好きで仕方なくて、自分の手からも産み出してみたい、でもたくさんのお金や人を動かすことはとてもじゃないけどできない。
ということで、とりあえず自分一人で頑張ってできる範囲でやれることをやってみようということでチャレンジしているのが、白金ピアノスタジオの取り組みです。
白金ピアノスタジオについては次回にでも。
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